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助産師のお仕事~分娩室~
どうも、助産師ぽこです。
関東にも寒波の影響がきていて
毎日すっごく寒いです⛄💦
そんな今日は、
助産師のお仕事をご紹介したいと思います。
といっても、本当に多岐にわたるので
今回は分娩室編をお届けします。
1.はじめに —助産師とは―
「助産師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じょく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいいます。
助産師は、国家資格保有者です。
既定の学校を卒業し、国家資格に合格した者が「助産師」を名乗ることができます。
また、看護師資格を保有している必要があります。
仕事内容を噛み砕いて説明すると、
女性とその赤ちゃん、ご家族を対象に、その一生をサポートするお仕事です。
具体的には、
妊娠中のケア・指導、分娩の介助、産後のお世話・サポート・育児指導、赤ちゃんのお世話などが挙げられ、
他にも、妊娠前のケア(不妊治療のサポート)、幼少期~思春期の性教育、老年期の婦人科疾患サポートまで、
その仕事は多岐にわたります。
今日は、数あるお仕事の中から、「分娩室」についてご紹介します。
2.助産師の1日 ー分娩室編ー
スケジュール(日勤帯)
8:15 出勤、情報収集
8:30 朝礼
8:40 担当患者の情報収集、挨拶
9:00 医師とともに診察、方針を決定
⇒方針に従い、ケアを行う
●分娩があれば介助に入る
●分娩がなければ、分娩に繋がるようなケアを行う
●または帝王切開に入る
11:00 医師とともに診察、方針を再確認
⇒方針に従い、ケアを行う
11:30 タイミングをみて休憩をとる
●分娩があれば介助に入る
●分娩がなければ、分娩に繋がるようなケアを行う
14:00 医師とともに診察、方針を再確認
●分娩があれば介助に入る
●分娩がなければ、分娩に繋がるようなケアを行う
●空いている時間で備品を補充する
17:00 就業
だいたいの1日の流れを記してみました。
こうみると、ちょっと暇そうですよね(笑)
分娩室係は、分娩の有無によってその繁忙度にかなりの差が出ます。
1人の産婦さんにつき1人の助産師がつけるような日は少し手持ち無沙汰に感じますし、
1人の助産師が3人も5人も担当するような日は本当に目が回ります。
私が昨年まで働いていた病院は、年間約2800名の赤ちゃんが誕生する病院でした。
1日平均で7~8名、多いときは1日15名生まれるなんて日もありました。
繁忙度は日によって偏りがあるものの、
出産はひとそれぞれ。
コントロールできるものでもありません。
産婦さんと赤ちゃんのペースに助産師が合わせていくものなので、食事がとれないことも間々あります。
分娩室担当は、ほとんど立ちっぱなしのお仕事なんです。
3.分娩室担当の助産師が考えていること
①お産がなかなか進まないとき
➡どうして進まないのか、原因を探ります。
そして、その原因を取り除くためのケアを行っていきます。
例えば、内診といって、産道を触診して赤ちゃんの進み具合や向きを確認する処置があります。
赤ちゃんは生まれるために必要な回転の向きが決まっているのですが、本来するはずの回転がうまくいっていないとき、お産は止まってしまうことが多いです。
それに気づいたときは、産婦さん自身に体の向きをあっちこっちと変えてもらうのです。
実際に産むのは産婦さんで、赤ちゃんもそのおなかのなかにいます。
私たちが無理矢理回転させてあげられるわけではないのです。
こんなふうに、なかなか進まないお産があったときは、助産師がいろいろと試行錯誤し、産婦さんにご協力いただきながら、
一緒に赤ちゃんを迎えられるように頑張っています。
もちろん、医師に相談することもあります。
②他の方の出産と重なりそうなとき
➡当時私が働いていた病院には分娩室が9室ありました。
もちろん、頻繁に出産が重なることがありました。
でも、マンパワーには限りがあります。
できるだけ出生時間をずらした方が人手もあり、より安全なのです。
「もうすぐ出産になりそうだ」というときは、まわりの助産師と相談をします。
どちらの方が早そうか、担当医師は誰か、自分が担当している他の産婦さんは誰に見ていてもらうか…etc
念入りに情報共有を行ってからGO!します。
5分違いで2名を取り上げることもザラにありました。
それもこれも、安全を第一に考え、チームで協力している結果ですね。
③ハイリスクな産婦さんを担当したとき
➡肥満、高血圧、高齢初産など、いわゆるハイリスクとされる産婦さんは現在とても多いです。
そうでなくとも、出産は何が起こるかわかりません。
助産師は常に目を光らせ、頭を働かせて異常な兆候がないかを見極めています。
たぶん、かなりのカロリーを消費しているはずです(笑)
「子宮収縮は強すぎ/弱すぎないか?」
「血圧は安定しているか?」
「お産は進行しているか?」
「母子ともに体力は残っているか?」
などなど、様々な視点でリスクヘッジを考えます。
4.まとめ
スケジュールだけではわからない、いろいろな助産師の視点や考えを”一部” ご紹介しました。
私たち助産師の1番の目的は、
母子ともに安全に出産を終えられること。
これが1番なのです。
そのためには、産婦さんの理想と乖離してしまうこともあるでしょう。
でも、命にはかえられません。
できるだけ希望に沿った、思い出深い出産になるようにどの助産師も手を尽くしていると思います。
私もそうです。
でも、1番は安全なこと。
それを目指して、私たち助産師は互いに協力しながら日々働いています。
かわいい我が子を初めてその手に抱く産婦さん、ご主人の表情が、私のなによりのやりがいです。
長くなりましたが、お読みいただきありがとうございます。
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