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【経済産業省】教育イノベーション小委員会 中間とりまとめに見る「探究」や「デジタル」の提言

情報教育支援プラットフォーム ELDI(エルディ) 事務局員の寺西です。

経済産業省は、新しい学習指導要領のもとで、1人1台端末と様々なEdTechを活用した新しい学び方を実証する「未来の教室」実証事業を、2018年度から全国の学校などと進めています。

とくに「未来の教室」通信は、全国の先生と生徒たちがEdTechを使って創る「新しい学び方」の事例として、参考になるものが多く掲載されています。


経済産業省は、「未来の教室」実証事業から生み出された様々な知見を生かすために、2021年から産業構造審議会商務流通情報分科会に「教育イノベーション小委員会」を設け、「新しい学び」についての議論を続けています。
そして、2022年9月22日に中間まとめをとりまとめました。

この中間まとめの主な論点には、学びにおけるICTの効果的な活用や、「探究」についての提言が満載です。そのうち、「「教材」の組合せ自由度向上」としてまとめられている3点について、下記で紹介します。。

多様な EdTech 教材を活用した学習環境下における教育データの利活用の推進
教育データ利活用ロードマップ」の具体化に向け、データ利活用のユースケースを創出。特に、各生徒が多様な EdTech 教材を学校内外で用いる状況下で、学習情報をどの範囲まで標準化すべきか等、実情に応じた実証や検討を実施。

② 探究的な学びの支援:多様な教材の整備・普及と評価手法の開発
全国の学校が探究に取り組みやすいよう、企業や大学・研究機関とともに開発した「STEAMライブラリー」を含む多様な教材を活用し、学際的な探究の活動の普及に向けて、多様な実践事例を創出。

③ 探究(横割り)と教科(縦割り)の学習指導要領コード等での紐付け
学習指導要領の全ての項目に付与された学習指導要領コードを、STEAM ライブラリー上のコンテンツ等に付与。探究の内容が指導要領上どこに位置づけられるか明確にするほか、各単元に興味を持った生徒が関連するコンテンツを見つけることも容易になる環境を整備。

産業構造審議会 教育イノベーション小委員会 中間とりまとめ 主要な論点

※リンクを貼った「教育データ利活用ロードマップ」「STEAMライブラリー」「学習指導要領コード」についてはご存知ない方もいらっしゃるかと思いますので、ぜひこの機会に「こんなものがある」ということを知ってほしいと思います。


経済産業省が「探究」を推進する動きは、経済産業省教育産業室長の、次の「東洋経済education×ICT」の記事からもわかります。

五十棲室長は、「文科省と一緒に進めるプロジェクトがあってもいい」として、次のように語られています。

「両省が一緒に進めるプロジェクトがあってもいいと思っています。よく『なぜ経産省が教育に関わるのか』と聞かれますが、『なぜ経産省は教育に関わらないのか』と言われるくらいがあるべき姿だと考えています。さらに言えば、他省もなぜ教育に関わらないのかと。教育は本来、国全体の話です。お互いが批判するのではなく、知恵を持ち寄り、共に教育や子育て、人材育成をどうよくしていくかという視点で前向きに議論することが大事ではないでしょうか。現場でも、先生や児童生徒、そのご家族はもちろん、地域の企業や住民の皆さんが共に学校をつくっていくことが大切だと考えています」

教員経験もある異色の経歴、経産省・五十棲浩二が描く「未来の教室」の姿

経済産業省の動きが、「デジタル」や「探究」の政策と実行をより後押しすることにつながることを願います!

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