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心の底から胸を張って、前を向いて歩けてる? コンプレックスに押しつぶされる必要は1mmもないからね

僕が50年生きてきて、ようやく確信が持てたことの1つが「世の中、みんな心に傷を抱えている」ってこと。

僕の心の中なんて、そりゃぁボロボロだったよ。コンプレックスだらけ。
若い時はいつも下を向いて歩いていた。
誰の目にも留まりたくなくて、早足で、人混みをすり抜けるように歩いてた。

自分に自信がないから、他の人すべてが「自分より恵まれている」ように見えてた。「隣の芝生は青い」って昔から言うけど、自分と他人を比べた時に、自分がとっても惨めに思えることがいっぱいある。
「お前はいいよな、そんだけ恵まれてて」って思ってしまうことがあった。

でも、それは間違いなんだよね。ただの錯覚。というか妬み。

「あの人が羨ましい」と思ったら聞いてみな? 「あなたの人生は完璧ですか?」って

ある日、悩みを抱えた若い男の子を連れて飲みに行った時、彼は店で働いている女の子を見て
「彼女みたいに恵まれている人には、僕の悩みなんて分かりませんよ」と言った。

けれど、その話を後日、私から聞いた彼女は
「えー! 私なんて人間関係ボロボロですよ」と、ちょっと悲しそうに言っていた。

誰だって、悩みがある。
それは、目には見えない。
というか、みんな、弱みを見せないように生きている。
そうでしょ?

少なくとも僕は、自分の弱みを見せないようにガチガチに防御を固めてた。
周りにナメられたくなくて、表情が固くなっていた。目つきが悪くなっていた。
本当は、とても内気で、人見知りで、オドオドビクビクしていたのに、周りの人には「コワモテ」とか「偉そう」といった感じに見えていたみたい。

初めてライターとして働いた事務所で、部屋の真ん中にあるソファに心細く座っていたら、そこの社長さんに
「初日からこんなに偉そうにしているヤツを初めて見たよ」って言われた。
「見た目はそんななのに、原稿は繊細だな。お前気持ち悪いな。俺は大学で心理学を学んだから、よく分かる」とも言われた。
何だそれ。全然分かってねぇじゃん、って心の中で思ったけど、当時はそんなこと口には出せなかった。

僕には弱み=コンプレックスが多かったから、それはそれはガードを固めて虚勢を張ってきたし、大勢の人と接する飲み会なんかでは、自分がそこに居る理由を作るためにサービストークをしまくってた。少しでも笑いが取れるように振る舞ってた。
トークのお手本は、昭和の漫才ブームと過激だったバラエティ番組。
だから、僕の笑わせトークにはトゲがあった。

でも今は、そんな努力は「ちょっとズレていた」と分かる。
そんなことしなくても「自分は、いつでもどこでも、自分が居たいと思う場所に居て良いんだ」って分かる。
誰かを傷つけるリスクを冒してまで「面白い」と思ってもらう必要はないと分かっている。

心のシワを伸ばして、正しくモノごとを見る目と聞く耳を育てよう

いずれ詳しく書きますが「仕事で人間が成長する」なんて嘘だよ。
仕事優先で生きてきた僕が、50手前でたどり着いた結論です。

確かに「世界的IT企業の仕事を請け負うコピーライター」として、仕事を通じて最先端の知識を手に入れてきたし、日本各地に出張して数えきれないほどの人にインタビュー取材して自分でもビックリするほどの勉強をさせてもらってきました。

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