フィリップ・マーロウの教える生き方
"この小冊子は(中略)マーロウのメッセージとスタイルの概略をーそういうものをこれまで以上に必要としている世代のためにー再現することを目指したものである"2018年国内紹介の本書は、チャンドラーが生み出した探偵マーロウの至言をテーマ毎にチョイス、村上春樹訳で贈る【想像させてくれる】名言集。
個人的にはミーハー上等、同じ村上春樹訳の『ロンググッバイ』にてチャンドラーによる探偵マーロウのクールな台詞まわし、そして男なら一度は憧れてしまう?ハードボイルドな世界観に昔はまった身として【いつでも気軽に触れる機会をもっておきたい】と手にとりました。
さて、本書は友人であり、元担当編集者であったマーティン・アッシャー氏が2005年に発刊したチャンドラーの名言集を村上春樹が翻訳すると共に、収録されていない長篇二篇から村上春樹が選び出した名言を加えて発刊されているわけですが。
"放蕩は男を老けさせるが、女を若く保たせると人は言う。人はいろんなつまらないことを言う。"
"孤独な人間はいつもしゃべりすぎる。しゃべりすぎるか全然しゃべらないか、どちらかだ"
など、いつかはさらっとショットバーの暗がりの中に浸り、ギムレット片手に呟いてみたくも【いつまでもその機会は訪れないだろう】珠玉の言葉たちのコラージュを眺めながら、1人ニヤニヤとしてしまいました。
また、手軽に持ち運べるハンディサイズなので、自分自身が手元で気が向いた時に好きなセリフを読み直すのにはもちろん。友達へのプレゼントとかにも相応しいかな?と思ったり、でもやっぱり。どこかで自分で声に出して音読してみたいな。とか様々な事をあっちこっちで想像させてくれたり。
チャンドラー"マーロウ"好きな方はもちろん、ミステリー、ハードボイルド好きな誰かへ。また友達へのプレゼントを探す誰かにもオススメ。