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世間から縁を切る時間

スマホが日常の一部になってから、ずーっと頭のどこかが、世間と中継しているような気分で、頭が痛い。

朝起きるとその後遺症はしっかり認識できるほどで、目の奥がどんより重い。
昨日あんなにもスマホに飲み込まれてしまったことに後ろめたさを感じる。


もちろん「画面」という光、いわゆるブルーライトってやつに体がやられているっていうのもあるんだけれど、

私の体を蝕んでいるのは、どちらかというと、「繋がっている」という感覚の方だと思う。

こんな人生はごめんだ!
世間から切り離された時空間を生きてはいけないだろうか。



▶︎縁を切る時間

そんな思いがこみ上げて、私は1日の半分を世間と縁を切る時間にしてみた。

いつも仕事は21時に終わるんだけれど、
それから朝までは、SNSという存在を自分の頭から消した。

実際にやってみるとすごく快適で、頭がジリジリと痛むこともなくなったし、自分で自分の人生を操作している、という幸福感を得られる。

本当に効果はあるのかと疑ったが、
もう縁を切っていると思えば、意外にも使わずに済むことにも気がついた。

「有る」と思うから気になるのだ。
「無い」とわかれば諦めがつくみたいだ。

▶︎「期待」している

SNSを見てしまういちばんの要因は、「期待」であると私は思っている。

誰かから連絡が来ているかもしれないし、誰かからいいねやフォローが来ているかもしれない!

どこかの誰かが自分と繋がりたいと思っている!
どこかの誰かが、今も自分のことを考えたくれていて、私に気づいてくれている。

SNSの通知にはそれだけ興奮する作用があるのだと、本で読んだことがある。

この小さな画面に、膨大なワクワクがあると、私たち人間は期待しているのです。

▶︎自分以外のすべてに期待をしない

そんな期待を持ってスマホを触るんだけれど、そこには連絡もいいねもフォローもないことがほとんどだ。

それで「ああスマホなんてつまらない」ってなってくれればいいのに、そうはならないのが一番厄介なところ。

無いなら諦めたらいいのに、諦めきれない私はそこから期待を埋めようとしてSNSを見始める。

ワクワクが無いなんておかしい。
今私が求めているワクワクはきっとどこかに存在している。まだ見つけていないだけだ。

こうして沼にハマっていくのです。

あの小さな画面の中には何も無いのだと、そろそろ気づいた方が良いのだ。

じゃあ、この沼、どうやって抜け出せばいいのかって、
他人に期待なんてしなければいいんです。

▶︎諦めて脱力してしまえ

ストレスが溜まらない生き方として効果的なのは、他人に期待なんてしない生き方。

今までいろんなことに期待をして生きていたけれど、結局それが不満に繋がってイライラしたりする。
もっと早くに気づけばよかった。

何かを始めるときも、誰かと関わるときも、私はもう期待なんてしなくなった。

諦めて付き合っているから、今私は脱力している。
これをSNS上でもやっていければいい。

「諦める」というのは、結構いいことだ。


▶︎自分ならまだ期待できる


ここで「期待できるのは自分だけだ」なんて言えたらいいんだけど。

お菓子を食べないと決めても食べているし、
筋トレすると決めても怠けているし、
そんな自分を許している私は、自分が何かをやり遂げられるなんて期待は捨てている。

そう、自分にも期待なんてできない。


だけど、自分になら裏切られても別にいい。

だから、自分は裏切ると知っていながら自分になら期待するのです。

▶︎あらゆることはどうでもいい


『死ぬ瞬間の5つの後悔』という書籍に、こんな一文がある。

多くの人がエネルギーを注いでいることは、後になってみるとどうでもいいことがほとんどだ。

『死ぬ瞬間の5つの後悔』より

ものすごく不思議なんだけれど、私たちはいま、純粋に幸せを感じることがとてつもなく難しくなっている。

難しくしているのは自分たちだということにも気づかない。

いつのまにか大切な幸福より、それを手に入れるはずだった手段に惑わされてしまっているのです。

私たちの日々のまわりに散らばっているもの、普段目にしているもの、それらのほとんどは、どうでもいいことばかりだ。

それらに惑わされて本当に大切なものを見失ってはいけない。

どうしたらそんな幸福に気づけるのか、その答えは自分の内側にしかない。

だから世間から縁を切って、自分の内側で芽生える幸せに気づく必要がある。


私は方法という世間の沼にハマってしまわないのだ。

自分の周りにある、うじゃうじゃしたものたちが、大切なんだと思い込ませられそうな世の中だけど、そこに幸せなんてない。

私は見失うことなく幸せを探求していける。


私はまたこうやって、自分になら期待しているのだ。

裏切ると知っているから、堂々と期待している。

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