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”自分の弱さを見せられるひとは強い”と髙橋海人は体現する
King&Princeが、今年の夏から2人体制初となるライブツアーを開催しており、12月9日、10日の愛知公演にて、もう終焉を迎えようとしている。
今年の5月23日、前日で3人が脱退し2人でのスタートを切るや否や、新曲リリースやファンミーティング、ライブツアーなどの発表が次々とあり、”大丈夫かな?”と不安になるほどのスピード感でここまできた。
彼らが、その怒涛のスケジュールを消化しながらどんどんレベルアップしていく姿は、まるでRPGの主人公のようだった。
本当によく倒れずにここまできてくれたし、自分たちのことよりどこまでもファンの気持ちに寄り添ってきてくれた2人が、頼もしかった。
私はライブには参戦できないので、参加した方々のSNSでのライブレポを観て状況を把握したり、MC、挨拶の内容にアツくなったりしていた私。
気づいたら、自分は一切参加していないにも関わらずここまで廉さん、海人さんと一緒に歩んできたような気持ちになっている。大きな勘違いであるが、毎公演感動やたのしさを伝えてくださったファンの皆様に感謝したい。
11月25日のお昼。
髙橋海人はFAMILY CLUB web(旧ジャ〇ーズweb)内の個人ブログ『海人のアイドル日記』を更新した。
2人体制になってから、前向きであたたかい言葉を紡いできた彼だが、彼はもともと悩みやすいし繊細さんである。
このとき、2人体制になって以降はじめて、現状に焦る気持ち、自身の弱い部分を彼がさらけ出した。
”夜更かしマン”とあったので、前日の夜中に書いたものだったことが想定される。
概要としては、
≪焦ったり、自分を見失う瞬間があり、気を紛らわすことに必死になる。そんなときにみんな(ファン)を思うと肩の力が抜け、自分の道が合っているんだと安心できる。≫
、、、、、、とし、相方の廉さんやスタッフ、ファンへの感謝を伝える内容だった。
いろいろ考え込んでしまう夜に、正直な気持ちを書いたのかな、と。
グループの形も事務所の体制も変わり、不安要素ばかりであろうと思う。
今までよく笑顔で耐えてきてくれたよな、、、と胸が熱くなった。
この前日の夜、脱退した3人で結成した『Number_i』がダンス動画をUPしたことで、SNS上では様々な意見が飛び交いざわついていたらしい。
(海人もダンス動画をあげるので3人と方向性が一緒だとかいや違うとかなんとか、動画をあげない廉に対することとか)
それを知っていたファンは、
「このタイミングでほしい言葉をくれるよ」
「海ちゃん昨日荒れてるのみてたんだね」
などとXでファンは言っていたが、私は逆にその荒れていたことを知らなくて海人になにかあったのかと不安になりお薬を飲んでしまった(どうでもいい情報)
海人は繊細であるが”評価が欲しい”ひとらしく、よくエゴサをする。
彼がブログを更新した意図は分からないが、私はSNSが荒れているからとか関係なく、率直に自分の正直な思いを伝えてくれた、ファンに”不安な夜がある”ということを明かしてくれたということが嬉しかった。前向きでいなければ、と無理はしてほしくない。ファンを頼ってくれたような気がして、なんだか安心したのだ。
12月2日。
ライブツアーの大阪夜公演にて、海人がファンに向けて話したことがXで話題になっていた。
(以下は、Xでのファンの方のレポを参考にしている。)
ライブ終盤に廉、海人、それぞれがファンに向けてご挨拶をする時間があるのだが、
その日の海人の挨拶の中で、
「夜とか眠れないときがあって。考えちゃうひとだから。」
というような、あのブログで話したような本音を明かしたそうだ。泣きそうになっていたようで、ファンは黄色(メンバーカラー)のペンライトを振って応援したという。
「そのときは『なにもの』(2人になってから初の曲)聴いたり、ライブの曲を聴いたり、エゴサをしたり。悩んだりするけど答えはシンプルで、目の前にいるみんなのおかげでしあわせです」
と、ファンの存在が彼を支えているということを伝えたそうだ。
「そのペンライトを振り続けてください」と。
”かいとときいろいペンライト”
という絵本でも出版したいくらい、彼にとって黄色いペンライトの光は、アイドルを続けるうえでの原動力になっているのはファンの間で有名。Jr.時代、客席に数個しか黄色い光がなかったところから、King&Princeのメンバーとしてステージに立ち、一面のたんぽぽ畑のような光景を見られるようになるまで、彼はアイドルとして努力してきた。
彼が今回ファンに話したこの言葉からも、その黄色の光が彼の希望になっていることを強く表している。
2人それぞれの挨拶のあと、
『Happy ever after』という、アルバム『ピース』のラストを飾る曲をパフォーマンスしているそうだ。
あたたかくてやさしい、ファンに対しての愛のメッセージのような曲。
「見つけてくれてありがとう」
と、自分たちを応援してくれるひとへの感謝が詰まっている曲だなぁと思う。
この日、挨拶後『Happy ever after』を歌い終えると、
突然海人が、
「みんな、僕たちが必要になったらKing&Princeの名前を呼んでください!そうしたら絶対応えるから!僕たちは」
と言い出したそう。
おそらく予定になかった出来事で、廉さんもびっくりしていたそう。でも、その様子をやさしく見守っていたらしい。
自分の弱い部分をファンに正直に伝えたとき、それに会場のファンが(おそらくペンライトなどで)応えてくれた感覚があったのだろう。そして、ファンへの感謝の曲を披露したとき、気持ちがアツくなって、彼の中でひとつスイッチが入ったのかもしれない。
”このひとたちのために、自分はがんばるんだ”
というような、スイッチが。
髙橋海人というひとは、自分に正直だ。
2人体制になる前から、悲しいときは泣くし、うれしいときも泣く。
悔しいと「くそっ!」と言うし、ときにジェラシーも抱く。
たのしいとおおいに笑う。天真爛漫なひと。メンバーといるときがたのしく、プライベートでも全員ともれなく交流があったのは、彼くらいではなかろうか?
とにかく仲の良かったグループKing&Princeの中で、
「(メンバー)みんなと一緒にいたい」
が彼の願いだったが、各々の話し合いの結果、お互いの人生のため道を分けることになった。(だと私は信じたい)
『Venue101』での、5人最後のパフォーマンスでも、大号泣していた。
でも、その2日後、ドラマの収録で、話題になったあのオードリーのフル漫才を、完璧にやってのけた。
ああ、彼は決して弱くない、ちゃんとプロなんだ、と実感した。
しっかりたのしみ、しっかり悲しみ、しっかり悔しんでこそそれをバネに力を発揮する。
そして、悲しいときは、強がらない。
グループの体制が決まっている上での『おしゃれクリップ』にひとりで出演した際にも、これからのことを聞かれてこらえきれずぼろぼろ泣いている。
ただ、
5月23日から、彼はずっと笑ってきた。
一切涙は見せず、廉と2人で
”ファンを安心させる”に徹した。
彼の覚悟。スイッチ。
5月23日の生配信で、廉と2人で会話しているのが癒し動画だとも話題になったが、今見返すと、2人ともそうだが、
現在の髙橋海人はとんでもなく強くなった。
5月、こんなに初々しかったんだ、と。
(余談だが、寝る前のBGMにちょうどよいのでおススメ。)
体制がかわってすぐ、King&Princeとして『TOKIOカケル』に2人で出演した際、海人が話したこと。
(ファンに対して思うこと)
あと、思うのは、本当にあの、ファンのみんなは無理しないでほしいなと思ってて。それこそ自分たちも、なんかこう、ラフな、えっとースタンスで、いきたい。あのー、強がったりもせずに、自分たちを弱く見せようともしないので、ファンのひとたちも自分たちと一緒に、なんか、今は、笑えないひとはいるとは思うんですけど、ここからまあ自分たちが作品重ねてって、あ、やっと笑えたなっていうときにライブにきてくれたりとか。なんかお互いで本当に、気持ちよく笑顔になれる状態で会えたらいちばんだな、って。
「強がったりもせずに、自分たちを弱く見せようともしない」。
まさに、正直に活動するKing&Prince、そして髙橋海人の姿だった。
”弱いところを見せたらみんなが不安になるから”
”ネガティブなことは言ってはいけない”
ということは、このKing&Princeの状況の中で、意識はしていたと思う。
強くあろうと。
廉も海人も、もともと精神的に支え合ってきた仲である上、2人で活動するにあたってよりよく話すようになったと話しているし、お互いを頼りにしていることが伝わってくる。
ただ、強がらない正直な彼がやっと顔を出してくれたな、と思ったのが、あの日のブログと、ライブでの挨拶。
髙橋海人は強くなった。たくましくなった。
それは間違いない。
ただ、まだ彼はデビューして5年目。
こんなに環境が変わって、100%平気なわけがない。
もちろん廉だってそうだが。
髙橋海人は、正直に弱さを吐き出し、それを受け止めてもらい、励まされたり、応援されることで、前よりもっともっと進化する。
そういうことの繰り返しで、彼は今後も、どんどんたくましく成長するのだろう。
正直に思いを話して生きていけるって、強くなることにつながっていくんだなと。
”正直者がバカを見ない”例があると、バカ正直な私のような者は非常に嬉しくなる。
ちょっと、自分のこととして考えてみたとき、
自分の弱みをひとに見せるって、すごく勇気が要ることで。
よほど自分の心許した相手にでないと、弱い部分、本音、泣きたいくらいの想いなんて話せないよなって思う。
髙橋海人は、その相手を、”自分たちを応援してくれるファン”とした。
ファンに、心を許してくれたのだ。
ステージ上でファンに気持ちを話して、安心して、感謝を伝えながら歌い、そしてもうそこで、強くなるスイッチを入れたのだ。
”ファンが不安なときに絶対に応える”と、宣言したのだ。
この一部始終、想像しただけでドラマを観ているようだ。
素直で正直で、これからもどんどん強くなることを示してくれる。
髙橋海人というアイドルのあり方を知った。
自分に正直になる、弱みを見せられる、実はなかなかできないこと。
よく泣くひとが弱いわけじゃない。
泣く姿を見せまいとがんばるひとが周りを安心させるわけじゃない。
髙橋海人はつよいんだ。
実際目に見えてつよくなってきたし、
これからもつよくなっていくんだ。
私が、鬱病になる予兆があった25歳のころ。
状況の詳細は今記述を控えるが、お仕事での場面だ。
誰かに助けを求めるということなど頭になく、とにかくこれを乗り越えたら自分は成長できる、だから神様は試練を与えたんだ、などと思って前しかみていなくて、ずっとエンジンがかかってしまっている状態だったと思う。
めまいがして、気が付いたら体が思うように動かなくなっていた。しっかりと、脳も含め完全に休まないといけないのに、”早く復帰しないと”、とまだ思っている状態だった。
今思うと狂ってしまっていたのだ。
弱音を吐く。
助けを求める。
これが、人生においてどんなに大事なことか。
これがうまくできなかったせいで、私は今、鬱病12年生だ。
我慢すること、自分の限界を無視することが、強さじゃない。
「助けて」と言える強さ。
弱い自分を認めて伝えられる強さ。
受け止めてくれたひとを信じ、感謝できる強さ。
髙橋海人は、私にない大事なものをもっていた。
6人、5人の時は弟キャラで幼さも見えたが、今は違う。
髙橋海人はつよい。
King&Princeを知ってから、
ひとまわりも下の青年に、いつも学んでばかりだ。
ファンを頼ってくれて、ありがとう。
まだしばらくライブにはいけないけれど、年末年始は、どうやらKing&Princeが配信でファンを”ひとりじめ”してくれるようだと聞いたので、たのしみにしている。
正直でやさしくてつよい人間に、私も少し近づけますように。
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