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障害者手帳(ミライロID)に心を助けられた話


この記事で書いた通り、
鬱病12年生の私はこの度、
『精神障害者保健福祉手帳』を取得した。
そして、
いざというときのため、
ヘルプマークもいただいてきた。

精神障害、2級。
障害年金と同じ級になる。

あまり詳しくない方から発行してもらったので不安だったが、
もともととことん調べるタイプの人間、鬱病pizzaである。

どうやら、『ミライロID』というスマホアプリがあり、それが手帳代わりにもなるという。
一般的な知名度もまだあまりなく、我が地元でもあまり使える場所がなさそうだな、と思いつつ、一応取り込んで、言われたとおりに自分の情報を入れたり、手帳の写真を撮って送り申請を待ったり。
(写真は送るページが1枚足りず再申請した)
なんとか使用できる状態になった。


障害者手帳を取得すると割引になるサービスがあるが、
私の場合いちばんはサポステに通うためのバス代。
私の市ではバスが半額になるため、スマホにいれていたSuicaとは別に〇KiCAという地元の交通ICカード(福祉専用)を発行した。Suicaでは割引がきかないが(JRでは精神2級は割引されないため)、〇KiCAというカードではバスの割引に対応しているようだった。
手帳発行前に、バス会社に電話でめちゃくちゃ質問攻めしていた鬱病pizzaは手帳を受け取った次の日には窓口に駆け込んでいた。

そして、動物園が無料になったり、美術館や博物館の割引、TOHOシネマズも付き添い1名含めて1,000円になるなど、知識としてだいたいの割引情報を得た。


今、無職なのでポイ活に奮闘しており、そのなかで『Coke on』という、コカ・コーラの自販機と連動するアプリもとっていた。
目標歩数を達成するとスタンプがたまり、ためるとドリンクが1本無料でgetできる。
自販機の飲み物は無職の人間には高いのであまり利用しないが、歩いているだけで飲み物がもらえるかも、というわけで損はないと踏んだ。

その、『Coke on』と『ミライロID』が連携しており、どうやら、自販機を利用する際も障害者手帳(というかアプリ)をもっているとお得になるようだった。
もともと入れていたアプリだったのでラッキー♩くらいに思っていた。






ここのところ、本当に不調で苦しい日々。

感情がコントロールできず家族に迷惑をかけたり、外出しても人や車が向かってくるように感じて怖くなったり、大きな音に飛び上がったり。
最近の身体的症状である体のかゆみ、首や背中の痛みに加え、鬱症状自体(おろおろする、感情の乱れ、思考がまとまらない、不安など)が同時にすべて起こっている。
そしてとにかく疲れやすい。

とにかく、すこぶる調子が悪い。

サポステが家以外の唯一の居場所だけれど、
家族が揉めているときに逃げたいのにもかかわらず、そのサポステに行く力がない。
もう、ダメージを受けっぱなしの状況。


そんな状況の中のGW。
父がひとり実家へ帰り数泊している今、家の中は穏やか。
ただ、だからといって私の調子がすぐによくなるわけではない。

午後、ひとりでウォーキング(散歩)しようと思ったが、近所の踏切を渡ったところで運悪く、細い道をこちらに向かって車が走ってきたので進めず、そして左の道からも踏切に向かって車が向かってくる。
もう、それだけでおろおろざわざわしてきた。
みんな、こちらに向かってくる。
安全のため動かないでいるが、その待っている間居ても立っても居られない。
そして、細い道からはまたしても、車が向かってくる。
いつもこんなことないのに。
もう、逃げるように左に曲がり、
”こわいこわいこわいこわい”
と思いながら、このまま神社に行こう、お参りでもしよう、、、、、、
と。

神社に向かって歩いていたら、
前を歩くおじさまが、急に私を振り返る。

え?

もう一度、振り返ってきた。

え、え、え、え、
私何かした??????

怖くてたまらない。

早歩きでそのおじさまを追い越した。


わかっている。
みんな、私を狙って車で向かってくるわけじゃないし、
変な目で見ているわけじゃない。

でも、恐怖心がここまで強くなってしまうのだ。
久しぶりだった。

12年目で、まだこんな状況なのか、、、、、、

情けない気持ちで神社に行き、お参りしてとぼとぼと歩く。
神様にも申し訳ない。


本当は、ここから川沿いの並木を歩きたい。
5000歩以上は歩きたい(マイルをためたい)。

でも、怖くてもうダメだった。
心が折れ、日差しも強く、首もかゆくて。


神社の向かいに、コカ・コーラの自販機がある。

この気分を切り替えようか。
と、ラインナップを見てみる。

その自販機はわりと安め。
最近、コーヒーを飲むようになったので、カフェオレも選択肢に入るな、
コーヒーも牛乳も、精神の安定によいと聞いているぞ、、、、、、
それが、100円だ、、、、、、

、、、、、、3分程葛藤の上、買ってしまおう、と、『Coke on』のアプリを起動し、Bluetoothをつなぐ。
その自販は電子マネー非対応。スマホと財布をカバンからだし、手をいっぱいにしてわたわたしながら、1,000円札を入れて『贅沢ミルクのカフェオレ』のボタンを押す。じゃらじゃらのお釣りをしまって。

と、

アプリを見たら、
障害者なんちゃら、という文章とともに、スタンプが2つついた。

黄色いスタンプがそれ。


1本買うごとに、その商品の名前の付いたスタンプがひとつ追加されるところ、2つも追加された。

そうか、そういう意味でお得だったんだ。


身体にの不自由なひとや、パラアスリートの方々を応援するのはわかるけれど、こういう精神的におろおろとしてしまうような人間にも、ちょっと”ラッキー”と思う瞬間や、飲み物を買って休んで気持ちを切り替えたりするようなチャンスを与えてくれる。
急に不安定になって薬が必要になり、水を買うことになるかもしれない。
そういうときも、自販機で買うことをためらうのでなく、お得感があったほうがいい。

生まれて初めてコーヒー飲料を買った。

普段はカフェインレスなのだが、これくらいは大丈夫。
さすような苦みはなくて、ミルクが濃くて、ほんのり甘くて、心がほぐれるような気持ちがした。


これを飲んだおかげで、
”さあ、帰ろう”
と、戸惑わず家路につくことを決められた。
無事に歩いて帰ることができた。


些細なことかもしれない。
健康なひとからしてみたら、
”で?”
というような話かもしれない。

外を歩くのも怖いくらいの鬱状態、
何かきっかけがあるだけでも、安心できるもので。

無職がいつまで続くかわからない中で、
私にとって”自販機で飲み物を買うこと”=”我慢の対象”だった。

それが、数年前に障害年金、そしてこの度障害者手帳を取得して、
その”我慢”というストレスから少しだけ、解放されている。
これは、結構大事なことだ。


心を休めていいんだ。
そして、また少し歩こう。

障害者、病気と共に生きるひとに寄り添ってくれる企業の方々、ありがとう。


みんなが生きやすい社会、といっても難しいけど、
障害かどうか、病気かどうかより、
ひとにやさしくできる、自分にやさしくできる社会に少しでもなっていくために何か、自分にもできることが見つかりますように。

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pizza
未熟ですががんばっております。治療費にあてさせていただきたいです。よろしくお願いします。