「大造じいさんとガン」の大造じいさんは37歳
大造じいさんとガン1
教科書に載っているので、よく知られた話です。
この物語は実にツッコミどころ満載の面白いお話です。
「大造じいさんは何歳ですか?」
子どもたちに考えさせたのですが、それは教科書に答えが載っています。
72歳です。
それでは、ガンと闘った時は何歳ですか。
話は35、6年前と言っています。
したがって、
72−35=37歳
つまり、ここでは「大造じいさん」と言っていますが37歳の壮年といってもいい歳なのです。
ですから経験もあるし、まだまだ若さもある。
そういう時に「残雪」と出会ったことになります。
だからこのお話は「大造じいさんとガン」となっていますが話の主な部分は「大造おじさんとガン」なのです。
こういうことはたわいないことのように見えて実は物語の鍵を握っていることがあります。
間違った挿絵の本がありますので注意しましょう。
こういう細かいところまで読み込むと、俄然、物語が面白くなってきます。
学校の授業で、一つの物語をなぜ、こねくり回して話し合うのかというと、新たな発見があるからです。
自分だけの解釈でない、さまざまな意見、解釈があることを知り、違う意見も尊重する態度を養うのです。
そういうことを子どもたちにわからせるために授業をするのです。
だから自発的不登校の〇〇YouTuberなどは、独りよがりになってしまうのです。
「学校に行く」というのはまさに社会性を身につけて多様な意見を聞き、容認し、その上で自分を主張する訳です。
最近は「学校だけが居場所じゃない」なんていう人もおりますが「学校に行く」というのを単に知識を教えるところだと思っている人がいて、悲しくなります。
「学校に行かなくていい」わけじゃないので、勘違いしないでもらいたいと僕は思います。