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百花
1日半かけて読んだ。
その1日半で、私はどれくらいの涙を流したのか。
1年分、一生分、、
いや、時間には換算できない涙を、
溢れるままに流した。
その涙は、
この物語に共感する涙と、
物語に自分の過去を重ねた涙と、
近いのか遠いのか分からない未来を想像した涙。
人はなぜ、
後悔をするのだろうか。
しかも、
誰かが亡くなった時に限って、
「もっと優しくしていれば良かった」
「もっと一緒にいてあげれば良かった」
「もっと、、、」
「もっと...」
戻すことのできない時間を思って。
過ぎてしまった過去を思って。
人は、
過去と現在と未来を
一度に考えることができないのかもしれない。
今が楽しくて、
今が幸せなら、
過去のあんなことなど忘れてしまって。
昔の記憶にしがみついて、
あの頃の方が良かったと嘆くなら、
未来に期待などできなくて。
だからこそ、
物語を読んで、
誰にでも過去と現在と未来が存在していることを知る。
そして、始まれば
必ず終わりが来ることも。
永遠などない世界で、
タイムスリップなどない現実で、
どう生きていけるのか。
なにを選んで、
なにを捨てるのか。
でも、
そんな儚い世界だからこそ、
私は、
過去を全て抱きしめて、
今に強く立ち、
未来に微笑みかけながら
生きていたいと思う。
終わることは
決して悲しいことではないと信じて。