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【あと620日】東京都港区にプリスクールを開園するママが二拠点居住でみた娘の変化。~その①~



自然と共に過ごす暮らし、始めました

私たち家族は今年の夏、佐賀県にほど近い福岡県の海のそばの町で過ごしています。娘がお腹にやってくる前から『いつか子どもが生まれたら、子どもが思いっきり走りまわれるような場所を用意してあげたいね』と探して見つけた土地に建てていた家がついに完成したのです。

2025年春に向けて幼児教育への理想をたっぷり詰め込んだインターナショナルプリスクールの開園準備を進めていますが、たったひとつ、この都会の園ではどうしても実現できないこと、それは日常のなかで思いっきり大自然に触れ探求する力を養う環境を用意すること。

自然遊びは子どもたちの探求心、創造力、思考力など、非認知能力と呼ばれるちからを育むのに特に幼児期にとても良いと言われています。自然には人工的な答えがなく、五感を刺激し、感性を育みます。環境省も『環境教育』を推進しています。私の園でも自然と触れあう時間を大切にしたいので外遊びは積極的に取り入れる方針ですが、都会にも公園や樹木はたくさんあるけれど、残念ながら人工的ではない自然を見ることはほとんどできません。

東京生まれ、タワマン育ち。好きな遊びはお人形とパズルとシールとYoutube。すっかりインドア遊び好きに育ってしまった2歳8カ月の娘が、自然暮らしのなかでどのような成長をするのか、どんな変化が起きるのか、日々興味深く観察しながら過ごしています。

山の麓に建てた家

たまたま運命的に出会った場所は海を臨む標高約800mの山を少しのぼったところに広がる約400坪(25メートルプールが5つ入る大きさ!)の元農地。夫が情報を見つけ、直接見る前に即決して購入しました。危険災害区域も含まれるため、何度も建築家と間取りを検討し、宅地に転用し、雑草が2メートル近くまで伸びては伐採し・・。2020年3月の土地契約から3年と4カ月、とうとう待ちに待った二拠点暮らしが始まりました。

リビングから見る景色、猿が横切ることも

頭を悩ませたのは保育所探し。私たちは共働き夫婦なので、地元での保育所探しは必須です。パンデミックの影響もあり、一時預かりを受け入れてくださる園を探すのには大変苦労をしましたが、それでも私のなかで決めていたのは自然のなかでのびのびと過ごすことを大切にしている園にお願いしたいということ。何度目かのアタックの末、家から海沿いを車で10分走ったところにある素晴らしい園に出会うことができました。事前に受け入れの可否と空きを確認しておき、到着後すぐに保育園見学。お話を伺ったあと、娘がポツリと『よかったね。』と一言。きっと合格のサイン。まずは園を気に入ってくれたようで一安心!早速その次の日から園生活をお願いしました。

娘と私たちのニューライフ。

滞在一週目*雨と雷と虫と蛙と。

娘にとって、山の麓はおろか、戸建てに住むのも初めて。玄関を出れば土や石があるのも、トンボの大群を見るのも、自然に舞う蝶々の群れを見るのも、大雨でびちゃびちゃになるのも、水たまりを見るのも、そこにアメンボがやってくるのも初めて。広い空や満点の星をベッドの上から見て朝や夜を感じるのも、なにもかも。大喜びかと思いきや、自然との関わりを知らない娘、いつもどおりのお人形あそびやパズルのほうが良いようです。

そして私たちが出会った保育所は、子どもたちが子どもたちであることを大切にしている企業主導型の小規模保育園。二階には病児保育も備わっていて、看護師の方が保育室のサポートに自主的に入って下さっていることもあるようで職員の数が多く、大人の目が行き届いた縦割り保育の保育室にはゆったりとした空気が流れています。

登園初日はさすがに泣きだしそうな顔をしていましたが、「初めてのところだから寂しくなったら泣いていいからね。」という会話のあと、覚悟を決めたように振り返らず保育室へ入っていく娘。以来、ぐずることはあっても泣かずに楽しそうに登園しています。

梅雨真っただ中の6月末は室内遊びが中心で、外遊びは時折雨が止んだら園庭に出る程度。園に慣れるまでの期間、お友達や先生の顔や名前を覚えたり、みんなが知らない遊びやお歌なども披露してたくさん可愛がっていただいたようで、むしろまずはゆったりと過ごせたのは良かったかもしれません。

大雨が続き、数十年ぶりの雷雨も発生していた滞在一週目。自宅では家の引き渡しは済んだものの、あちこちの隙間からアリやダンゴ虫、クモが雨宿りのために家宅侵入し大騒ぎ!虫よけ対策、すき間対策を進めつつ、娘は家のなかの虫たちを見つけるたびに「むし!ありしゃん!がんごむししゃん!」と離れたところからじっと観察していました。バルコニーに蛙を見つけたときは「こわ~い!」とママにしがみついてきました。

滞在二週目*ゲストから地元っ子に

少しずつ晴れている時間が長くなり、園では探検に出かける日も増えてきました。子どもたちで話し合い、探検場所を決めてみんなでお散歩にいくのが園のスタイルです。ヘビや猫、お魚を見つけたり、ハルジオンのお花をお友達と摘んで楽しんでいる様子。

泥だらけのらっきょうを洗って皮をむく、らっきょう漬け作りを体験しました。らっきょうを給食で出してもらえるのは3歳からとのこと、また海遊びも3歳からとのことで来年も来たいという気持ちを少しずつ持ち始めているようです。

保育所から駐車場までの道に建つお宅のマミちゃんと仲良しに。マミちゃんが手のひらいっぱいに見せてくれた”死んだダンゴムシコレクション”に興味津々。かと思えば、前日道路でひからびていたサワガニが今日は足だけになっていて「カニしゃん、ブーブーでがしゃんしたんじゃない・・」と真剣に想像をふくらませていました。リカちゃん遊びでも「しんじゃった!」の描写が出てくるようになりました。生死について想いを馳せているのでしょうか、キスをすれば生き返りますが。

お迎えの際、「おくついらない!」と車まではだしで歩いていきたいと言ったときにはとても驚きました。園庭ではだしで過ごしているのが気持ちよかったのでしょうか。アスファルトを暑がることも、痛がることもなく感触を楽しみながら歩いているようでした。”靴は履くもの”と疑っていなかったころから考えると大きな変化を感じます。すっかり地元に馴染んでくれていると感じた瞬間でした。

雨上がりにやってきた蛙にも怖がらなくなり、朝夕の庭の水やりでは大好きな長靴をはいて、率先してホースで水やりをしてくれるようになってきました。

グランドカバーの植えつけ

お野菜、あまーい!

娘はナスが苦手でこれまで絶対に口に入れなかったのですが、お隣さんから頂いた無農薬のゼブラナスを焼き茄子にしたところとても甘くて美味しくて。「甘い!美味しい!」とパクパク食べるパパとママのコメントが気になり恐る恐るパクリ。「あまいわっ!」と一本まるまる食べきることができました。

苦手な野菜を克服するには高級でもものすごく美味しいものを食べさせるのが一番効果的なようで、これまでトマトもいちごも地場産のもので美味しさを知り克服しています。

子どもの適応能力は面白い

日に日にたくましく力強さを身につけていく娘。一週目の終わりにはパパの不在もあり、新しい家で二人きりのあまりにも静かな暮らしに「ふくおかのおうち、いやー!」と大泣きしたことがありましたが、二週目の終わりに東京のおうちとどっちがいい?とたずねたところ初めて「こっち。」と答えてくれた娘。これからまだ二週間あるこの暮らしのなかで、どんな表情を見せてくれるのか、どんな遊びを発見してくれるのか、まだまだ楽しみは尽きません。

日常ではなく、非日常だからこそなにもかも新鮮で楽しもうとするところもあると感じています。娘だけではなく、より多くの子どもたちが幼少期に自然と触れ合う時間を持てる機会をつくりたい。この家での暮らしを、プリスクールの園児たちにも共有できる仕組みを作ることができないか、考えています。

ナカガワ
大手外資系IT企業人事を経て、2025年春、子どもたち自身だけでなく、家族、教職員がともに『心地よく』過ごし『学び』続ける英語環境のプリスクールインターナショナルプリスクールを東京都港区に開園予定。

人事採用業務で感じたこれからの人材育成や、多様な一人ひとりの個性を大切にした選択肢としての幼児教育環境を提供していきたいと考えている。
園に関するお問い合わせはこちらからお願いします。info@pikkasinternational.com


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中川早智子| ピッカスインターナショナルプリスクール
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