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ん?【完結版】

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『ん?【完結版】』 「"ん?"を言った者は、消える――。」 日常に潜む違和感。それがすべての始まりだった。 スマホの時計、店員の言葉、SNSに溢れる「ん?」。 些細なことに見…
日常に潜む異変、"ん?"が広がり、現実が崩れ始める。ピエロんは謎の世界に引き込まれ、絶え間ない恐怖…
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『ピエロんの「ん?」な日々』第10話:神殿への道、最後の試練

『ピエロんの「ん?」な日々』第10話:神殿への道、最後の試練

第10話:神殿への道、最後の試練

ピエロんは、神殿に向かって歩き出した。

背後には、カズが残っている。
彼を助けることはできない。それはもう決まっていることだった。

ピエロんの「ん?」な日々第9話:囚われた友、解き放たれた真実

ピエロんの「ん?」な日々第9話:囚われた友、解き放たれた真実

ピエロんは、目の前に立つ「カズ」を見つめていた。

カズの顔は、ただの「像」ではなかった。
確かに、彼の姿は硬直しているものの、どこか人間らしさを残している。
その目は、まるで魂が抜け落ちたように空虚で、動かない。

「カズ……?」

『ピエロんの「ん?」な日々』第7話:逃げ場のない世界

『ピエロんの「ん?」な日々』第7話:逃げ場のない世界

「走れ!!」

フードの男の叫びとともに、ピエロんは全力で駆け出した。

背後には、あの黒い影――「ん?」がゆっくりと、しかし確実に追ってくる。
その動きには音がない。ただ、気づいたときにはすぐ近くにいる。

(やばい……!)

『ピエロんの「ん?」な日々』第6話:消えた現実、歪む世界

『ピエロんの「ん?」な日々』第6話:消えた現実、歪む世界

ピエロんは、ゆっくりと意識を取り戻した。

頭がぼんやりする。まるで、深い水の底から浮かび上がるような感覚だった。

(……ここは?)

地面に倒れていたらしい。冷たくザラザラとした感触が背中に伝わる。

『ピエロんの「ん?」な日々』第5話:引き寄せられる運命

『ピエロんの「ん?」な日々』第5話:引き寄せられる運命

ピエロんは目を見開き、足を止めた。
目の前に広がる景色は、まるで不安定で、すべてが歪んでいるように感じた。
空は暗く、陰鬱な雰囲気が漂っている。通り過ぎる人々の顔もどこか歪んで見える。

「ん?」

『ピエロんの「ん?」な日々』第4話:振り向いたら、終わる

『ピエロんの「ん?」な日々』第4話:振り向いたら、終わる

「振り向いたら……"ん?"に取り込まれます」

ピエロんの心臓がバクバクと鳴り出した。

「取り込まれるって……何が?」

女性は小さく首を振るだけで、答えようとしない。

背中に感じる視線が、じわじわと強くなっていく。
それは、ただの「気のせい」なんかじゃない。
確実に"何か"がピエロんのすぐ後ろにいる。

「……おい、これ冗談じゃないよな?」

「ダメです! 絶対に振り向いちゃ……!」

「ん

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『ピエロんの「ん?」な日々』第1話:最初の違和感

『ピエロんの「ん?」な日々』第1話:最初の違和感

朝7時、ピエロんは目覚ましの音で目を覚ました。

「ふぁ〜……眠い……」

スマホを手に取ると、なぜか画面の時計が 「ん?」 となっている。

「……え?」

寝ぼけているのか? 一度目をこすり、もう一度画面を見た。

「7:00」になっていた。

「気のせいか……」

いつものように記事を書いて、SNSをチェックする。何かネタになりそうな話題はないかとタイムラインを眺めると、フォロワーの投稿が妙

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