エッセイ | 年をとったら「忙しい」って言うのをやめてみたら？

　近頃の老人はなってない！！

　仕事らしい仕事なんてないのに、「忙しい、忙しい！」って言い過ぎなんだよ。
　もう50歳過ぎたら、少しは自分自身が死ぬということを真正面から考えてみたらどう？
　老後の生活が心配だとか言っても、明日死んだっておかしくない。仕事が忙しいとか言っても、あなたなんかいなくたって世の中まわるから、心配ご無用。あなたの代わりなんてくさるほどいるのだから。
　専業主夫でも専業主婦でも、どっちでもいいけど、忙しいわけないでしょ？極論すれば、今日１日、飯を作らなくたって、洗濯しなくたって、風呂に入らなくたって、どうってことないのだから。

　年とってまで、勉強しなくっちゃだとか、時代についていかなくっちゃとか、そういうのまったくいらないから。
　わからないことは「わからない」と若い人に頼りきってみたらどうだろう？
　他の人に迷惑かけたくないからとか言うけど、それはあなたのプライドが高いだけだから。あなたが思うより、今の若い子はしっかりしているから、少しは信じてみたらどう？
　オレオレ詐欺がこわい？
　自分でなんとかしようとしなくていいから、信頼できる若者の友だちをちゃんと作っておけばいい。
　
　老人なら老人らしく、ボケっとしていればいいんだ。あなたにしかできない、あなた自身の仕事は、あなたがなぜこの世に生まれ、これから死ぬということを真正面からしっかり受け止めること。
　生まれて来た人間の致死率は100%だということを忘れてはいけない。
　どんなことをやっても虚しいということを心の底から実感すること。なかなかできることではありません。