エッセイ | 春めいて回転移動を考えた。
先週は春一番が吹きました。この前 新年を迎えたばかりだと思っていたのに春めいてきて、もう春はそこまで来ているという感じです。
また、新しい春がめぐってくる。生まれてから死に向かって行く一直線に進んで行く時間のほかに、四季のように同じところをグルグル回る時間もあるよなぁ、と考えていたら、ふと 回転を表す行列のことを思い出した。そういえば前にも同じようなことを考えたことがありました。
原点を中心とする回転移動は、次のような行列で表現される。
行列を使わないで、連立方程式として表せば、
X' = x cosθ -y sinθ
Y' = x sinθ -y cosθ
さいわい、ここまでは記憶していたのだが、高校で行列を学んだとき、上記の「回転を表す行列」をどのように導き出したのかなぁ、なんて思って、自分なりに導き出し方を考えてみました。
厳密な証明は私にはわかりませんが、紙に書きながら考えてみました。
次のように考えました。
点Aを、原点に関して∠βぶん回転させて点Bに移動させることを考えます。
回転移動なので、線分OAと線分OBの長さは当然同じなので、とりあえず
OA=OB=Lとしておきます。
そうすると、三角関数の定義から直ちに次の式が成り立ちます。
ここで、③の右辺を加法定理を使って展開すると、
Lcos(α+β)
=L(cosαcosβ-sinαsinβ)…⑤
また、同様に④は
Lsin(α+β)
=L(sinαcosβ+cosαsinβ)…⑥
ここで、①、②を⑤、⑥に代入して整理すると、
図4の式を行列形式で書けば、
まぁ、結局、図5は図1と文字が違うだけで言っていることは全く同じ。
Q.E.D.
ちなみに、回転を表す行列の覚え方。
左下から右回りに「SC-SC」と覚えておくとよい。
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