エッセイ | 記録媒体の2025年問題
この記事には不確かな部分があります。そのことを念頭においてお読みいただければ幸いです。
以前から指摘されていますが、記録媒体の「2025年問題」という問題があります。
8ミリやビデオなどの劣化が進んだり、再生機器製造の中止が加速化して、過去の記録が失われていくという問題です。
過去においては、レコードからCDへの移行が進んで、昔購入したレコードが聞けなくなったという経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
また、MDなども見かけなくなりましたよね?
こうしたことを防ぐには、古い記録を新しいデバイスに移しかえる必要があります。しかしながら、新しいデバイスに移しかえたとしても、劣化することや再生機器の製造中止という問題から逃れることはできません。今から1000年後までどれだけの情報を伝えることができるでしょうか?
結局のところ、後世に歴史を伝えるのならば、「墨で紙に書くことが1番確実な方法だ」という人もいます。空海の「風信帖」が現在でも残っているのは、墨で紙に書いたからですしね。
しかし、墨で紙に書くという方法にも問題はあります。文字自体が失われることがなかったとしても、言葉は変化していくからです。
私たちは古典を学びますが、毛筆で書かれた文字をそのまま読める人がいったいどれほどいるでしょうか?
草書体で書かれたものをそのまま読めるのは、歴史家や書家などに限られていますよね?
現代の文字で私たちが古文書を読めるのは、そういった専門家のおかげです。しかし、現代の文字で書かれていても、古文や漢文の読解は勉強してもなかなか難しいものです。スラスラ読める人は少ないと思います。
閑話休題。
記憶が不確かですが、以前、テレビで原子力発電所から出される核廃棄物を地中の奥に保管する映像を見たことがあります。
核廃棄物は何万年というような単位で保管されるわけですが、文字で「危険だ!」と書いておいても、言葉は大きく変わっていくでしょう。そのために、文字だけでなく、ピクトグラムも付け加えておく。たしか、そういうお話でした。
話が逸れますが、現在「脱原発」が叫ばれています。しかしながら、すでに原発は存在しますし、すべて廃炉にするには相当の年月がかかります。また、原子力の研究者が減少していると言われています。原子力研究に、過去の清算のための意味しかないとしたら、研究しようという若者が減少するのは必然だと言えるでしょう。
現在の原子力発電所では、「核分裂」による発電です。しかしながら、核廃棄物が少なく、速やかに放射能が減衰する「核融合」による発電も研究されています。私は、原子力研究には未来があると思っています。
いろいろ書きましたが、記録を後世に残していくためには、記録媒体のことだけではなく、研究や勉強は欠かせないということです。
最新科学技術の研究も、古典などの古い文献を読みこなす読解力も、どちらも大切です。
以下、参考のためにリンクを貼っておきます。
(参考)核融合炉の廃棄物
核融合炉の廃棄物の放射能は速やかに減衰する – NPO法人 国際環境経済研究所|International Environment and Economy Institute https://search.app/HJrsjmejyRitH5cs8
(参考)記録媒体の2025年問題
https://www.videon.co.jp/blog/20211008/?hl=ja-JP
Geminiによる解説
八ミリなどの記録媒体に関する2025年問題とは、主に以下の2つの問題点を指します。
媒体の劣化:
フィルムや磁気テープなど、アナログ記録媒体は経年劣化が避けられません。特に、湿度や温度などの保管環境に左右されやすく、時間が経つにつれて画像や音声が劣化し、再生不能になる可能性が高まります。
2025年頃には、多くのアナログ記録媒体が製造中止から相当な年月が経過しており、劣化が進んで再生できなくなるものが増えると予想されています。
再生機器の不足:
アナログ記録媒体を再生するための機器(プロジェクター、ビデオデッキなど)の製造も終了しているものが多く、修理部品の供給も困難になってきています。
新たにこれらの機器を購入することも難しく、仮に購入できたとしても、高額になることが予想されます。
これらの問題により、貴重な映像や音源が失われる可能性が高まり、歴史や文化の継承に大きな影響を与えることが懸念されています。
なぜ2025年問題と呼ばれるのか?
2000年問題との類似性: 2000年にコンピュータシステムで発生した「2000年問題」と同様に、特定の年を境に問題が顕在化する可能性があるという点で共通しています。
デジタル化の遅れ: デジタル化が遅れている分野では、2025年を一つの区切りとして、問題が深刻化する可能性が指摘されています。
対策デジタル化: アナログ記録媒体をデジタルデータに変換することで、長期的な保存が可能になります。
クラウドストレージの活用: デジタル化したデータをクラウドストレージに保存することで、物理的なメディアの劣化を心配する必要がなくなります。
コミュニティの形成: 同じような問題を抱える人々が集まり、情報交換や協力を行うことで、問題解決の糸口が見つかる可能性があります。
関連情報磁気テープも「2025年問題」: 日本ビデオサービスのブログ記事では、磁気テープの保存に関する問題が詳しく解説されています。
https://www.videon.co.jp/blog/20211008/
これらの問題に対する関心が高まり、対策が進められることで、貴重な記録が後世に引き継がれることを願っています。
(参考) 風信帖
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E4%BF%A1%E5%B8%96
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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします