ふつうって難しい
「フツウはそういうことしないよね」「それってフツウじゃないよね」
「ほかの人がフツウにしてることをフツウにすればいいだけなんだけどね」
フツウに「普通」ということばを使うけれども、そもそも普通がよくわからない。
車を運転する。この道では、制限速度は40キロだが、普通みんなは50~60キロで走っている。道幅は広い。視界もよい。パトカーも普通いない😏。そんな道を30キロくらいで走られると、なんかイライラしてしまう。
運転をしていないときに、そういう話を聞けば、それが普通かな、と思うけれども、運転している現場では「普通じゃない」と思ってしまう。みんなが普通にやっていることをやることをフツウというならば、30キロで走ることはフツウではない。
車の運転だけでなく、職場のルールも全部守っている人は少ない。
例えば仮に「髪を染めてはいけません」とルールがあったとしよう。普通に考えれば、どんな色にも染めてはならないはずだ。真っ赤に染める、真っ青に染める、真っピンクに染めるということは明らかにアウトだが、白髪染めの「真っ黒」は、おそらく許容されるだろう。
ルールというものは、読んでそのままの解釈が通用してほしいと思う。それが本当はフツウなんだろうな、と思いつつ、それがフツウになり過ぎても困る。例えば、大都会ですべての車が制限速度以下で走ったら大変なことになるだろう。
昔、法律かなにかの本で、サボタージュの一形態として、「完全にルールに則ること」というものがあると聞いたことがある。
細かい就業規則をすべて遵守することで、労働者の権利を守る、みたいな。一種の遅延行為として。
専門用語があったはずだが、完全に忘れてしまった。それがフツウですよね。
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