ローマ編『世界遺産 コロッセオ』
サンタマリア・マッジョーレ大聖堂前のタクシー乗り場からコロッセオに向かいました。
タクシーを降りると、いきなりドーンとコロッセオが目の前に現れます。
大きい!巨大すぎて広角レンズにも収まりません。
古代ローマ兵の格好をして写真を一緒に撮り高額な料金を要求する人達も朝早くから営業を開始しています。パンテオンでも見かけました。
イタリアだけでなく、ヨーロッパのいろいろな観光地にこういった今で言うコスプレイヤーの人たちがいます。
日本人の感覚だと、観光地を盛り上げるための観光局や施設公認の人と思ってうっかりツーショットをしてしまいそうになりますが、気を付けなくてはいけませんね。
コロッセオの優先入場は、ローマパス以外に事前にネットで購入しておく方法があります。ネット購入は時間指定ではないので、いつでも使えます。
チケットを購入する人たちは朝から長蛇の列でしたので、時間の節約という観点からも正解でした。
私はコロッセオ・フォロロマーノ・パラティーノの丘共通券を買いました。
1階から入場すると、セキュリティを抜けて、まず2階へ上がります。かなり急な階段です。
あの向こうに早く行きたい・・・
最初に博物館見学があります。
天井など多くの部分にローマン・コンクリートが使われているため、2000年という長い間、崩れずに残っているようです。現代のセメントを使ったコンクリートの耐用年数はせいぜい30年~100年です。
当時の遺跡です。皇帝の名前でしょうか。
有名な人でしょうか。
元々は綺麗な楕円形だったのですね。
屋根はないけど可動式の天幕が張られ日差しや雨を防ぐことができました。
西暦72年にヴァスパシアヌス帝が着工、80年ティトゥス帝の時に完成。
わずか9年という驚異のスピードで、4万人の奴隷を使ったそうです。
いよいよ内部に入ります。
まだ見えません。
ようやく見えてきました!
かつては取り外し可能な板張りの床があり、そこで剣闘士たちが闘ったのですが、今は地下部分がむき出しになっています。
5万人収容の4階建てで、上から女性、平民、騎士、貴族の席でした。
地下には猛獣の檻があって、人力エレベーターで戦いの場へ引き上げられたそうです。エレベーターの数は90もあり、観客を楽しませる演出が凄かったようです。
500年間も剣闘士同士や猛獣との闘いが行われていたなんて信じられません。
午前は猛獣狩り、昼食時は罪人の猛獣による公開処刑、午後はメインイベントの剣闘士同士の闘い。
当初は寸止めやケガをしたらKO負けのようなルールがあったものの、末期は死ぬまでやるという過酷なものになったようです。
5世紀の中頃、キリスト教の浸透によって残虐な見世物は中止されました。
コロッセオからコンスタンティヌスの凱旋門が見えます。
コンスタンティヌスの凱旋門。
右手はパラティーノの丘とフォロロマーノです。
315年にミルヴィオ橋の戦いにおける勝利を称えて作られました。
彫刻がいっぱいですが、トラヤヌス、ハドリアヌス帝時代に建てられたものから移転して取り付けられたものもあるそうです。
コロッセオ内にはいくつか展望スペースがあり各国からの観光客が身を乗り出すようにして見学しています。
十字架が見えます。
キリスト教公認後は迫害時代に殉教した信者達を祀る場所になりました。
1階に降りてみたくなり、半周して階段を探します。
1階からは地下の様子がよくわかります。
当時、剣闘士は今でいう男性アイドルのような存在で、女性の「推し」がいて、夫や子供よりも「推し」が大事だったとか。大谷人形のような剣闘士のグッズなども発掘されています。
剣闘士は、映画グラディエーターのような筋骨隆々のマッチョかと思っていたのですが、平均身長168cm、体重90kgとむしろ力士のような体型。理由は、少々肉を切らせても身体内部まで傷つかないように保護するためだったようです。
外壁の装飾は、下からドーリア、イオニア、コリント様式となっています。
かつてはアーチ部分に彫像が立ち並んでいました。たくさん穴が開いているのは何だろう?
お土産屋さん。興味ある小物があったので迷わず購入。
ポリッツィア(警察)も見張っています。ローマのパトカーは青、ミラノは緑でした。
丁度、断面図のように回廊の様子がわかります。
残念なことに表面の大理石や石材が建築資材として持ち去られました。一部はサン・ピエトロ大聖堂にも使われたそうです。
コロッセオ全体を写真に収めるには、東からの位置か、この写真のようにフォロロマーノとの間から写す必要があります。
外周の修復工事を回転しながら少しずつ行っており、この時は東側に移っていたので良かったです。
次は、古代ローマ遺跡で、世界遺産のフォロロマーノに向かいます。
To be Continued
最後までお付き合いいただきありがとうございました。またお会いできることを楽しみにしています。
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