ゴアンフィッシュカレー鯛出汁のホーマン【東京マサラ部レシピ動画】
今更ながら、東京マサラ部でYouTubeを始めました。まだ日本であまり知られていないようなインド料理を中心に、ご家庭でも簡単に作れるレシピの動画を出していきます。
まず第一回はゴア・ヒンドゥー料理の代表的なフィッシュカレーであるホーマン/Hoomanをご紹介。具材は少なくて、ご飯にかけてサラサラと食べる中心のグレイビーとなるような存在。
こちらの漫画でも取り上げてもらったやつです。週末作ってみてね。
この頃はゴア月間だったのでゴア料理を徹夜で何度も作っていたな…。
ゴアヒンドゥー料理とは
ゴア料理と聞いたときに一番最初に思い浮かぶのは「ポークビンダルー」ではないでしょうか。実はポークビンダルーはカトリック、キリスト教徒の料理であってゴア現地ではあまり食べられていません。ゴアはキリスト教徒は25%程とインドの中では割合が高い州ですが、豚肉を食べること自体もそうですが、ヴィネガーを使うこともインドの中ではかなり少数派です。
ポークビンダルーを代表とするようなゴアクリスチャン料理はポルトガルによってもたらされたカトリックに改宗した人々の末裔の料理であり、元々この地域に居住していた米食や魚を中心としたゴア・ヒンドゥー料理がこの地域の本来の料理と言えます。最も、その両方の料理が混在し影響を与え合っていることがゴア料理の魅力でもあります。実際現地のターリーでは互いの料理が混ざり合っているような例も見られます。
ゴアンフィッシュカレー・ホーマン/Hooman
こいつはそのゴアヒンドゥー料理の中心的な存在となるカレー。
コカムで酸味づけをし、ココナッツミルクを使ってコクを出し、teppalという山椒を使っているのが特徴。 ゴアフィッシュターリーの主役的な存在で、具が少なく米にまとわせるための汁物的な存在。
魚はヒラマサ、マナガツオ、サメ、マグロ、イワシ、サバなど現地で獲れる様々な魚が用いられ、種類によって調理法も変わってくるが、総じて具が少なくサラサラとした汁状の仕上がりになることが多い。
【材料】
A 魚のアラ約220g
分量外の塩
水500㎖
B コリアンダー大さじ2
ターメリックP小さじ1/2
チリP小さじ1/2
タマリンド7g
ココナッツパウダー90g
熱湯210g
C グリーンチリ2本
生姜1かけ
青花椒小さじ1/2
コカム7粒
塩小さじ1
【作り方】
・グリーンチリは斜め切りにする。生姜は細切り、青花椒は潰す。
・魚のアラから出汁をとる。アラに強めに塩を塗りこみ30分置いて、臭みを含んだ水分を除去する。
・水気をとりボウルにとる。沸騰してから少しだけ冷ましたお湯(90度くらい)をたっぷりかけ霜降りする。焼きや揚げと違って、煮る温度帯では魚の臭みが残りやすい。取り出して水に移し、血合いや残った鱗、内臓等を丁寧に掃除する。
・鍋に水500㎖とアラを入れ、強火で沸かしてから弱火で蓋して20分煮る。アラは廃棄し、出汁を確保する。(出汁は全量使用しない)
・B の材料をミキサーにかける。よくかき混ぜるだけでも大丈夫。
・4の出汁400ccと5のマサラ、6で刻んだ材料Cを全て鍋に入れ、強火で沸かしてから蓋をして弱火で10分。
・味見をして塩味を整えたら完成。
東京マサラ部とは?
「日本にインドをつくる」をビジョンに、インド料理やカレーの基礎研究・普及活動を行う料理グループ。カレーシェアハウスからスタートし、毎月研究テーマを決めインド亜大陸を仮想的に旅し続けている。インド料理に関するワークショップや各地出張料理、カレー好きの夢の楽園「MASALAND」などイベントを定期開催。
いただいたサポートは全てカレーの材料費と東京マサラ部の運営資金となります。スキやSNSでのシェアもお願いします。 インド料理やカレーの本を出したいです。企画案がたくさんあるので、出版関係の方、ぜひご連絡ください。