博士ライフ「今だから話せる後悔」と「あの時こうして良かった！」
博士の人生ロードマップをのぞき見
「博士までいくなんて頭良いんだね」「家が裕福なんだね」「エリートですね（？）」…
博士課程までの道はいわゆるレールが敷かれてるように思われがちですが、実は別にそんなことはなく、博士が10人いれば10通りの人生の歩み方があります。
私は去年からご縁があって出会った博士の方々に人生インタビューの協力をお願いして、そのライフスタイルや経験に基づくアドバイスをスライドにまとめ続けてきました！
①中高でのキャリア教育にて文理選択・大学選びの悩み解消
②学部生のラボ選びのコツ、院進への不安解消
③現役の博士学生のキャリアとライフプランの両立への参考情報の提供
ぜひ後輩に参考にしてもらって楽しく学生生活・研究生活を送ってほしい！という想いでやっています。
正直、自分が周りに同期も先輩もおらず心細い経験をしてきたので、過去の自分みたいな人を1人でも助けられたら嬉しく思います。
私自身の身近にいた博士卒の先輩というと教授くらいしかいませんでした。年齢も性別も時代も違う、しかも教授はめちゃくちゃ優秀な業績を上げ続けた人で、だからこそアカデミアで生き延びてきた人という感じでした。だからこそ、研究成果はイマイチパッとしない、特に学会などで賞をもらった経験があるわけでもない私が参考にできるはずもなく…当時は研究楽しさと博士号憧れだけで進学したけれど、進んでから「これからどうやって生きていくのが正解なんだろう…」と悩むものの、研究に没頭することでそこから目を背けてました。
同様に自分はどうしたら良いんだろう？という悩みに心がモヤモヤしている学生さんは少なくないのではないかと感じています。そんな人にこそ、ぜひ見てもらいたいです！
ここで大事にしていることは「生き方・選択に正解はない」ということです。あくまで紹介した人の人生は参考に使ってもらいたいということを伝えたいです。
見てもらえれば分かると思いますが、その人がたまたま置かれていた環境（出身地や親の教育方針etc…）や出会った先生や友達、その時気まぐれで参加した講座など…いくつもの偶然の出来事の積み重ねの結果がその人だけの人生を形作っているので、その人はその選択をしてうまくいったとしても、あなた自身が同じ選択をしたとしても必ずうまくいくとは限らないです。あなたにとっての最適な選択をするために、人の人生を見て自分の場合はどうだろうか？というヒントにしてほしいです。まずあなたはどんな環境で育って、どんな素質があって「思い返せばこういうことに興味があるかも」という、【なにかに気づくまでの手助け】がこのインタビュー集の役割だと考えています。
もう一つの役割としてダイバーシティインクルージョン（多様性の受容）の意識を高める一助になればと期待しています。
★ダイバーシティ…「発想、興味、頭の使い方、世界の見え方…相手は自分とは違うものかもしれない」と想像力を働かせること。
その想像力を働かせるためには“他人の人生を覗き見”してみることが有効なのではないかと思っています。
理系を選んだ人のバックボーン、結婚した人の考え方、子どもを産んだ人の生活の仕方…そして博士に進学した人の思いや生き方を覗き見してみることで、たとえ【自分だったら望まない生き方】をしている人の話だとしても、これからの長い人生、いつか、何かの拍子に、心変わりが来るかもしれない。
そんなときのために【情報として知っておく】ということはかなり強みになると思います。例えば、情報０の状態よりも情報１の状態のほうが何より自分1人じゃないんだという勇気づけになるし、調べる足がけになる、といった具合です。
👇それを踏まえて、ぜひのぞき見ていってください！👇
キャリア＆ライフパス【経験談とアドバイス】
年代：60代
専攻：物理
性別：女性
結婚：既婚
出産：2人
就職：企業→アカデミア
年代：30代
専攻：生態学
性別：男性
結婚：未婚
出産：ー
就職：アカデミア
年代：20代
専攻：再生医療
性別：女性
結婚：未婚
出産：ー
就職：（予定）企業で3年ほど実績→自分で起業
年代：20代
専攻：機械工学
性別：女性
結婚：未婚
出産：ー
就職：（迷い中）アカデミア
年代：20代
専攻：バイオ工学
性別：女性
結婚：既婚
出産：妊娠中
就職：（予定）民間と行政の間に位置するような仕事希望
年代：20代
専攻：遺伝学
性別：女性
結婚：既婚
出産：ー
就職：（学生で兼任）アカデミア
次回▶【あなただけの未来マップをつくるワーク】打てる先手は打っておくには？
2023年5月末の現時点で私が企画している＜妄想を語る会＞と題して、悩める学生同士でそれぞれの理想のキャリアとライフイベントを紹介し合うオンラインのイベントを開催できたらいいなと模索中です！
■キーワード：セルフブランディング
＜手順＞
これまでの人生の出来事とその時の心の動き、そして今の現状を把握する。