フランスノルマンディー地方の郷土料理「トリップ・ア・ラ・モード・ドゥ・カン」
Tripes à la mode de Caen
「トリップ・ア・ラ・モード・ドゥ・カン」
カタカナでそのまま綴ると ア・ラ・モード・ってなんだか一気におしゃれな響きになりませんか?
でも、直訳するとカーン風トリップ
トリップってなーに?って、
トリップって聞くと英語のTrip 旅!
が思い浮かぶのは私だけではないはず。
多分…。
「Tripes」は、フランス語で食用の家畜の胃、内臓の意味
牛の部位だと、ウシの第1胃から第3胃
第1胃から第3胃と言われてもなかなか想像できないですよね。
焼肉レストランっぽく解説すると
第1胃は、ミノ
第2胃は、ハチノス
第3胃は、センマイ
だと分かりやすいですよね?
料理の名前の「Tripes」トリップは、
長時間煮込むことで柔らかく仕上げ、地域ごとに異なる香料やスパイスで味付けされます。
フランスのトリップ料理は、日本の「モツ煮込み料理」的なポジションだと思います。
カーン風トリップは、
フランス北西部のカーンという街の伝統、郷土料理
なんと、この料理の起源は中世にまで遡り、あのギヨーム征服王の料理人が発案者だとされています。
ノルマンディー地方特産のバターで野菜とトリップを軽く炒め、その後カルバドスとシードルを加え、低温でじっくりと時間をかけて煮込みます。
使う野菜は人参、ポアロー葱、セロリなど。
出来上がったら
ジューシーでリッチなソースを吸い込んだポテトを添えて
シードルやワインなどの飲み物と一緒に楽しみます。
フランスに住み始めた頃に、
スーパーでよくセールになってって気になっていた食べ物だったんですよ。
普段私が食べているのはこのタイプ。
鍋に入れて10分位温めるだけで簡単
他にもまだ試したことはないけど、缶入りバージョンもあります。
臓物料理って、栄養価が高いんだとか。
でも、独自の風味や食感、においとかで、好きか嫌いかがはっきりと分かれる食べ物ですよね。
いつか私も本格的な Tripes à la mode de Caenを食べに行かなきゃ。