自分の所属する集団に甘くなる『自己奉仕バイアス』
『自己奉仕バイアス』とは、自分の帰属する集団に強く愛着を持ち、評価が甘くなることです。
とくに日本人の場合は、集団になったときに『自己奉仕バイアス』が強く働きます。
今回は、自分の帰属する集団に強く愛着を持ち、評価が甘くなる『自己奉仕バイアス』について紹介します。
自己奉仕バイアスとは?
『自己奉仕バイアス』とは、自分の帰属する集団に強く愛着を持ち、評価が甘くなることです。
例:企業に勤めるサラリーマン
自社の新商品が成功した場合「会社が最高!うちの会社が優れていたからだ!」と評価を高くなるような発言をします。
反対に自社の新商品が失敗した場合「競合他社のせいだ!流通や顧客が悪い!環境が悪い!」と失敗の理由を外部に結び付けて発言をします。
よくある「自己奉仕バイアス」の例
よくある「自己奉仕バイアス」の例を紹介します。
・ビジネス編(上司と部下)
上司は、部下の仕事が成功した場合「自分の教え方が上手かったからだ!」と考えます。
しかし、部下が仕事に失敗した場合「自分の教え方に問題があったからだ」とはならず「自分の教えに従わないからだ!」という思考になってしまいます。
・プライベート編(カップル)
彼氏(彼女)は、彼女の美しさが評価された場合「俺の恋人なんだから当然!俺の目は正しい!」と考えます。
しかし、彼女の美しさが評価されなくなると「彼女の管理不足だ!なにしてるんだ!」と責めるような思考になってしまいます。
本来、部下も彼女も自分自身の努力で評価を得たはずなのに、「自己奉仕バイアス」が働いた人から見ると良いときは本人の手柄、悪い時は自分以外の責任!という思考になってしまいます。
スティーブ・ジョブスの評価
Appleの創始者スティーブ・ジョブスの社内評価は時代と共に、コロコロと変わっていました。
現在のスティーブ・ジョブズは「時代を作った革命児!」というイメージがありますが、業績の悪いときには自分の会社を追い出されていますし、従業員からは「偏屈、未熟児、一緒に働きたくない」と評価を受けていました。
しかし、iPhoneの大成功を見た従業員の考えは一気に変わりました。
従業員たちは「スティーブ・ジョブズと共に歴史に残る仕事をしている!」という自社に所属することを誇りに思うようになっていったのです。
業績の悪い場面では「社長の責任だ!サイコヤロー」と叫んでいた従業員は、業績が良くなった場面では「わたしたちはスティーブ・ジョブズと共に歴史に残る仕事をしている!」と考えるようになっています。
最後に
今回は、自分の帰属する集団に強く愛着を持ち、評価が甘くなる『自己奉仕バイアス』について紹介しました。
『自己奉仕バイアス』とは、自分の帰属する集団に強く愛着を持ち、評価が甘くなることです。
とくに日本人の場合は、集団になったときに『自己奉仕バイアス』が強く働きます。
「身内に甘く、他社に厳しい」はどこの組織もありますよね。
手柄はわたしのおかげ、失敗は他人や環境の責任と考えてしまうことがあったら『自己奉仕バイアス』なので気を付けましょう♪