お赤飯

将棋とは全く無縁だったが2017年の藤井聡太ブームとABEMA TVで視聴機会が増えた…

お赤飯

将棋とは全く無縁だったが2017年の藤井聡太ブームとABEMA TVで視聴機会が増えた事により関心を持つ。中でも豊島将之九段の物静かな佇まいとは裏腹な切れ味鋭く大胆な将棋や弛まぬ努力を続ける姿に心酔している。豊島将之先生に関する記事を書いていきたい。

最近の記事

〜障害のある人もない人も〜風に吹かれて交流ひろばin栄 参加レポ

AM5時起きの誕生日 2024年10月6日の日曜日。午前5時に目覚ましを止めた私はむくりと起き上がった。ひどい寝癖でボンヤリ寝惚け眼のいつもの私とは違う。今日は私の誕生日なのだ。 そして幸運にも私が応援してやまない将棋棋士の豊島将之先生に会いに行ける。誕生日に推し先生に会える機会なんて、これから先そんなに何度も巡ってはこないだろう。神様がくださった最高のプレゼントに感謝しつつ、始発の北陸新幹線に元気よく飛び乗り、一路名古屋を目指した。 駒師ってスゴイ 名古屋市・久屋大

    • 日本将棋連盟 100周年を祝う会 参加レポ

      100周年の伝統の重み 2024年9月8日。この日に創立100周年を迎える日本将棋連盟の祝賀会が、帝国ホテルで行われた。 日本将棋連盟の前身である東京将棋連盟が発足した1924年(大正13年)は、庶民の生活にゆとりが生まれ、スポーツなど様々な娯楽を楽しむようになった時代であり、阪神甲子園球場も同年に建設されている。 帝国ホテルの正面ロビーには目に鮮やかな装花が飾られ、晴れの場に相応しくドレスアップした紳士淑女が行き交う。 非日常空間に心を躍らせ、足音すらかき消される厚みの

      • 2024支部会員サンクスイベントレポat関西将棋会館

        さよなら大阪・福島区 関西将棋会館 2024年8月3日。JR大阪駅に到着した私は、滴る汗を拭きつつ環状線で福島駅へと向かった。 大阪〜福島間は一駅なので歩けない距離ではない。だがこの日の気温は36℃を超える猛暑日で、立っているだけでも容赦なく体力が奪われてしまいそうだった。 猛烈な暑さではあったが、私の足取りは軽かった。毎年恒例の将棋連盟支部会員サンクスイベントに初めて参加するからだ。 11月には高槻市の新会館へと移転するため、現在の関西将棋会館の対局室に入室できるのはお

        • 2024将棋日本シリーズ JTプロ公式戦 四国大会観戦レポ

          二度目のサンメッセ香川 今年も6月29日の東北大会を皮切りにJTプロ公式戦が開幕した。11月の決勝戦・東京ビッグサイトを含め全国11会場で行われるプロ将棋棋士の公開対局、しかも入場無料という将棋ファンにとっては夢のようなイベントである。 自宅近くの会場で観戦するもよし、推し棋士の応援の為に遠征するもよし、楽しみかたは人それぞれあり、大会キャッチフレーズになぞらえば「好きなように、好きなだけ」楽しみ尽くすのが正解なんだと思う。 今年は一回戦から豊島将之九段VS糸谷哲郎八段

        〜障害のある人もない人も〜風に吹かれて交流ひろばin栄 参加レポ

          第82期名人戦を終えて

          ※ヘッダー写真は朝日新聞将棋取材X(@asahi_shogi)より 豊島九段の頷き 2024年5月27日、名人戦第5局の終局の気配が漂い始める。時刻は午後7時をまわり、先手番の藤井聡太名人が91手目☗7二金を指した。 離席から戻った挑戦者の豊島将之九段は盤面を見つめ、小さく何度か頷いた。豊島先生にしては珍しいリアクションだった。 豊島先生は、対局中にゆらゆらと上体を揺らしたり、扇子を開閉したりなどの動きがほとんど無い棋士だ。読みを入れる時に指先でトントンとリズムを刻むく

          第82期名人戦を終えて

          第82期名人戦第4局 別府対局(自宅観戦)

          ヘッダー写真は朝日新聞将棋取材班公式X(@asahi_shogi)より 目が覚める天使の跳躍 2024年5月19日。第82期名人戦第4局2日目。挑戦者豊島将之九段が封じ手☗7七桂から2手連続となる☗6五桂を着手した。 私は翌週に迫った資格試験のテキストを放り出し、戦況を食い入るように見つめた。 名人戦第1局と第2局は接戦の末、惜しくも敗戦となった豊島先生。何とか1勝を返したい第3局では、なんらかの誤算があったのか、本来の実力を発揮できないまま敗れてしまった。 第4局の立

          第82期名人戦第4局 別府対局(自宅観戦)

          第82期名人戦第3局 羽田空港大盤解説会レポ

          初の羽田空港でのタイトル戦 2月に第82期名人戦の日程と開催地が発表された際に目を丸くしたかたも多かっただろう。将棋の名人戦といえば老舗旅館や高級ホテルが開催地の定番だが、今期はその中でも特に「羽田空港第一ターミナル」に驚かされた。 多彩なレストランやショップがあり、展望デッキからは離発着する飛行機を眺めることができる。夜景も美しいので飛行機を利用しなくても楽しめる場所だとは知っていたが、まさか将棋のタイトル戦が開催されるとは、全くイメージが結びつかなかった。 将棋も今

          第82期名人戦第3局 羽田空港大盤解説会レポ

          第82期名人戦第1局 ホテル椿山荘東京前夜祭レポ

          3年越しの夢 私が将棋棋士の豊島将之先生を応援するようになって約3年。とても印象に残っているシーンがある。 囲碁・将棋チャンネルの番組「第27期銀河 豊島将之の素顔」で、先生がオーダーメイドスーツを採寸される様子を密着取材していた。 仕立て上がったスーツに袖を通した瞬間、それはまるで生き物のように、豊島先生の背筋に吸い付くように馴染み、肩から背中にかけて無駄のないシャープなラインの美しさがより一層際立ってみえた。 当代の名人という自信と誇り、目には見えない煌めきを纏った、

          第82期名人戦第1局 ホテル椿山荘東京前夜祭レポ

          再び、名人戦の舞台へ〜第82期挑戦者決定 豊島将之九段〜

          名人戦第0局 浮月楼にて挑戦者決定の瞬間 2024年2月29日。名人戦挑戦者を決めるA級順位戦の最終一斉対局が静岡市の浮月楼で行われた。 先手菅井竜也八段 対 後手豊島将之九段の対局は、豊島九段が勝てば豊島九段の挑戦決定、菅井八段が勝てば豊島九段と菅井八段の2者または永瀬拓矢九段を含む3者で挑戦者決定プレーオフへともつれ込む大一番だ。 中盤は双方の思惑を潰し合ういわば“捻り合い”が続く。若干菅井有利という形勢でも、決して大きく崩れない、決め手を与えない豊島九段の巧妙な受

          再び、名人戦の舞台へ〜第82期挑戦者決定 豊島将之九段〜

          観る将、入門講座へ行く 将棋フェスティバルIN野々市

          甘い誘い文句①入場無料・観るだけなら… 地方住みの観る将(将棋を指せないけど見て楽しむファン)にとって、リアルイベントに参加するのはなかなかハードルが高い。東西の将棋会館や参宮橋の駒テラスで頻繁に行われているものの、さあ地方から遠征となると、交通費、宿泊費でウン万円コースだ。 ましてや指すイベント(指導対局や大会出場)は、余程ドM気質⁈でも無い限り、貴重な諭吉様数枚と引き換えに間違いなく大恥をかくのが目に見えているのだから、どうしたって及び腰になるのは当然の事だ。 しか

          観る将、入門講座へ行く 将棋フェスティバルIN野々市

          第82期A級順位戦 最終一斉対局「将棋界の1番長い日」展望

          今年も熱く長い1日になること必至 8つある将棋タイトル戦の中で最も長い歴史を誇る名人戦。名人の称号を得ると竜王と並び序列最高位となり、段位免状にもその直筆署名が入り、文字通り将棋界の顔ともいえる存在だ。 そして名人戦への挑戦者を決めるA級順位戦は、6月から10人総当たりのリーグ戦を戦い、最終9回戦の一斉対局は今年も徳川慶喜公の屋敷跡として由緒のある静岡市・浮月楼で2月29日に開催される。 今年のA級順位戦は例年になく混戦模様で、8回戦が終了した時点でまだ挑戦者も降級者も決

          第82期A級順位戦 最終一斉対局「将棋界の1番長い日」展望

          第17回朝日杯将棋オープン戦名古屋対局 1月13日レポ

          3年連続の対局室観戦 2024年1月13日。2022年の第15回から3年連続の皆勤賞で朝日杯将棋オープン戦名古屋対局を観戦することができた。名古屋対局ではお馴染みだった柵木幹太三段が記録係を卒業し、めでたくプロ入りされたことでステージの景色も違って見える。 この日は豊島将之九段、翌日14日に藤井聡太八冠と地元愛知県出身の先生が出場される事からも、全国から両先生ファンの方はもちろん、地元で縁の深い方もたくさん集結する。 ABEMA地域対抗戦では中部地区でエントリーされ、地元

          第17回朝日杯将棋オープン戦名古屋対局 1月13日レポ

          棋士とグルメとクリスマス〜SUNTORY将棋オールスター東西対抗戦2023前夜祭レポ〜

          舞い降りた幸運のチケット 2023年12月23日。東京・港区元赤坂の明治記念館2階富士の間で、ほろ酔い気分の私は最高に幸せを感じていた。 昨年に続きご縁を頂き、SUNTORY将棋オールスターの前夜祭に参加する事が出来たからだ。 多忙だった1年の締め括りに、大好きな将棋の先生方とクリスマスパーティーができる。ファンにとってこんなに嬉しい事は無い。運良く参加させて頂けた幸運に感謝して、レポートで雰囲気をお伝えしたい。 女性率9割以上の華やかさ 大盤解説会では一般的に男女の

          棋士とグルメとクリスマス〜SUNTORY将棋オールスター東西対抗戦2023前夜祭レポ〜

          推しの必勝祈願 初めての百度参りやってみた

          ついに訪れた絶好のタイミング 2023年も残り2週間。将棋の応援(推し活)を通して今年もあちこちへ出かけ、たくさんの思い出ができた。 必勝祈願も推し活の一つとして、私が初めて百度参りした時の事をレポートにまとめたので、お時間が許せばお読み頂けたら嬉しい。 百度参りという言葉を聞いて、正しく知っているというかたは少ないだろう。 何しろ時代はDX(デジタルトランスフォーメーション。情報技術で生活を豊かに変革する)、タイパ(タイムパフォーマンス。様々な時短方法で効率化する)が

          推しの必勝祈願 初めての百度参りやってみた

          第13期加古川青流戦 第2局観戦レポ(大盤解説会〜表彰式)

          ※第1局レポはこちら 野生の将棋棋士⁈ 2023年11月5日、加古川青流戦第2局の朝は加古川のホテルで迎えた。今日は“先着順200人”の大盤解説会だ。前日の第1局で、入場無料なうえに棋士8名が次々と解説してくださる幸せに味を占め、何としても絶対に参加したいと、美味しい朝食もそこそこに8時半にはホテルを飛び出した。 この日は羽生善治会長もお越しになるとあって、到着した8時40分過ぎには熱心なファン50人ほどの待機列が出来ていた。 最後尾に付こうと周囲を見渡すと、あれ?ど

          第13期加古川青流戦 第2局観戦レポ(大盤解説会〜表彰式)

          第13期加古川青流戦 第1局観戦レポ(対局観戦〜大盤解説会)

          念願の「棋士のまち加古川」へ ABEMAトーナメントや師弟トーナメントで「棋士のまち」として紹介される兵庫県加古川市は、新人棋士の登竜門である加古川青流戦を開催する事でも知られ、将棋ファンとしてはぜひとも訪れたい聖地の一つである。 文化の日の3連休に開催される第13期加古川青流戦で、ここしばらくコロナ禍で見送られていた鶴林寺での対局観戦が4年ぶりに開催されるというニュースをXで見つけた時、迷い無く応募する事に決めた。今年の決勝には私がABEMAトーナメントで注目するよう

          第13期加古川青流戦 第1局観戦レポ(対局観戦〜大盤解説会)