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先輩がイケメンという理由だけで少林寺拳法部に入部し全国大会に出場した話


少林寺で画像検索したらこんな画像が出てきましたw このシチュエーション何やねん。

華の高校生活!それまで地味な暗黒中学時代を送ってきたので高校ではチア部に入ってキラキラした生活を送るんだ!と意気込んでいました。
(実際に最初はチア部に入部してみたのですが周りとワンテンポ振りが遅れるので向いてないと思い1日で退部しました。退部届もしっかり書いてます。)

部活何入ろうかなァ〜とふらふら校内を彷徨っていたところ、当時少林寺拳法部の顧問だった先生に「格技場見学来て見たらどうだ」とひとこと言われ、少林寺ィ〜???と思いながらもとりあえず見学に。少林寺拳法が何なのかすらイメージ出来ませんでした。
(後々、なんであの時私に声かけたんですか?と質問してみたら『お前メガネで暗くてどう考えてもチア部顔じゃないだろ。だから少林寺に勧誘した。』とのことでしたwww 先生は数学の担当で直接はあまり話したことはなかったのですが、チア部に入部した芋という認識はあったみたいですwww)

(これは後に私が描いた部活紹介ポスター)
少林寺拳法は護身術の一種!

格技場のドアを開けると、ア"ーー!!!という大きな気合が聞こえました。道着を着て演武をする少林ジャーたちがいます。張り詰めた空気感と力強い拳。空手はよくテレビで見るけど、少林寺拳法はなんか違う??力強い拳や突きだけどしなやかさのある回し蹴り。6人で同じ型を同時に演武していて、動きが揃ってて怖い。凄い。え、熱くない????

演武が終わると、張り詰めた空気が一気に解け先輩たちが駆け寄ってきてくれました。
「見学!?嬉しい!!新入生の女子はまだ誰一人入ってないんだよね!!!是非見てってね〜!!!」とのこと。マジか。でもこんなん見たら自分に出来るんかな…と思ってしまう。気合出すのとか恥ずかしいし。どんくさくて機敏に動けるタイプでもないし。

「みんな初心者から始めて3年生になる時に黒帯取れるようになるよ!」
と、希望的なお言葉をいただき、体験で少林寺拳法の『突き』という技を教えてもらうことに👊

1対1で、3年生の男子の先輩が教えてくれることになったのですが、これまた顔立ちがどタイプな聡いイケメンがきました。先程の演武の後なのか汗をかいていて致死量の爽やかさに直視ができません。構えた拳をそっと握られ、「もうちょい力抜いて〜」とか言われていやいやいやいや、イケメンすぎ死ぬッッシヌゥゥゥウウ!!!!!と内心叫びながら技を教えてもらいました。
しかも当時、その先輩だけじゃなくて他に何人も個性豊かでキャラが濃いイケメンたちがいてもはやそういうアニメなのかと思うほどだったのです。

わたし、少林寺拳法で強くなって、かっこいい演武して、先輩たちに追いつきたい。今は先輩みたいに堂々となれる未来は全くと言っていいほど見えないけど、高校生活どこまで一花咲かせられるんだろうか。
何より先輩がイケメンなので、毎日ガチで頑張れます!!!!!!!!!!!!!

と、真面目なのか不純なのか分からない動機で入部を決意しました!!👏🏻

(ここからはEye of the Tigerを流しながら読むことを推奨しますw)

極寒の廊下練時代

それからは鍛錬の日々でした!
新入生は格技場ではなく冷たい廊下でひたすら自主練。イケメンの先輩たちを拝むことはほとんどできず、ひたすら理想とする動きや姿勢に近づくよう練習を繰り返しました。
初級の白帯から始まり、地元のお祭りで軽い演武発表をしたり昇級試験を定期的に浮けて緑帯、茶帯へランクアップ!時折イケメンの先輩たちからフィードバックを貰ってうおおおおお!!!!と糧にしたり(単純)。

もう少林寺拳法がめちゃくちゃ楽しくて、日々技が綺麗にできるようになっていく自分自身の変化の振り幅がわかるのとか、迫力が付いてくるよう練習に没頭する時間が楽しくて楽しくて仕方なかったです。少林寺拳法は自分に合っていました。

中学から一緒の同級生も
少林寺拳法部に入部し、
組演武の良き相方に!!!!
死ぬ気で殴り合って怪我させ合って沢山喧嘩もしましたw
今でもソウルメイト。

制服着てても所構わず練習して、外にブルーシート敷いて気合響かせる練習して、自主練も会館を借りて本当に取り憑かれたように練習していました。そして部活メンバーもみんな仲が良くて拳ひとつで繋がる絆がありました。青春。
相方とも、死ぬ気で殴り合って喧嘩して結果的に確固たる信頼関係が築けました。人生のなかで、本気で人に殴りにいくこと(物理的に)なんて無いのではないでしょうか。いくら相手を信頼してても、拳を顔に当てどめしに行く時や相手に身を委ねて投げ技をしてもらうのはやはり勇気と相手を信じる覚悟が要ります。
そして、演武に対してお互い言い合いはするけど、相手を想っての発言というのが分かる環境だったので伸び伸び自分のありのままの演武を見せることができている良い環境だったので続けられたのだと思います。

後輩から手作りの御守りをもらいました。
帯どっか消えた!!

そして、入部して1年後、、、、、!

少林寺拳法全国大会出場決定!!!!!!!!
(母校では数年ぶりの全国出場!!)
香川県の総本山を拝みに行くことができました!!!!!!

凄く強くなった訳ではなく、、単純に競技人口が少ないのでギリギリ(ほぼ運で)全国大会出場権を握ったようなもので、1位の強豪校との差はかなりありました。それでも、何とか予選で上位に食い込んだのは最後は気持ちの部分でなら負けん!!!!!!という想いを貫いたのが良かったのかもしれません。

そして、全国大会はド緊張で空回り、周りの高校生たちが圧倒的に強くて惨敗もはや誰の敵でもない、記念受験で終わりました。
分かっていたけど悔しくて悔しくて、小さい時から少林寺拳法をしてきた子たちに勝てないのが現実だと突きつけられたような気持ちで、なんで同じ技なのにここまで迫力も美しさも追求できないんだろう、ってめちゃくちゃ悔しくてアリーナ席で大泣きしました。その時に、私を少林寺拳法部に誘ってくれた顧問が、

『もう1回挑戦しろ。』

と、頭に手を置いてくれて励ましてくれました。
顧問は多くを語るタイプではなく、部活中も静かに部員の練習を見ている人なので、余計にその言葉の重みを感じ泣きました。

総本山で願掛け
引っ詰めた気合のお団子が
決意を物語っています…

もう1回全国へ行く。
運でも、何でもいい。
今度は自分がやれるとこまでやって、
最高の演武でここに立つ!

そう決めてからはさらに熱が入りました。
部長になり、『強豪校が日本一ブスになるくらい気合出せ!って言ってるらしいから、うちらは宇宙一ブスになる気で気合出すよ!!!!!』とか本気で言って回ってました。
後輩含む部活メンバー20人程とあれこれ試行錯誤しながら、理想を形にするための戦略と実践を繰り返す日々。
格技場には学祭の出店で稼いだお金で買った8枚ほどの姿見鏡を並べて常に自分の姿と向き合う環境に変えました。タブレット端末も導入し、常々みんなで動きの振り返り。後輩先輩関係なく思ったことは言い合う。外部コーチや強豪校の仲間とも交流を深め沢山沢山教えていただきました。

そんなことをしているうちに、全国大会出場という目標が共通認識に変わっていきました。
自分が自ら動き変わることで、周りの心を動かすこともあるのか、と思いました。
そんな雰囲気でとても一体感があった時代です。

そして2年生の終わり、、、
2度目の全国大会出場権を獲得しました!!!!!!!!!
しかも後輩も出場!!!!!👏🏻
人生2回目の四国香川県へ、大事な仲間とともに行くことができました。(涙)

この時の演武は、本当に出来ることをやりきったので後悔が全くありません。
予選敗退でしたが自分ができる100%を出し切りました。

決勝の入場曲がEye of the tigerアツい

そして数ヶ月後、3年生の高体連でめでたく部活引退!
顧問から、高校を卒業する時に「新しい風を吹かせたのは君たちだ」と言われ泣きました。

初めこそ、道着イケメン推せる〜〜〜!!といった感情でしたが、青春の全てを費やすほどのスポーツと仲間に出会えたこと、一生の宝です。 
熱中できることがある、同じ熱量でやれる仲間は尊い。心の底から言えます。
関わってくれた皆さんありがとうございます。
そして推しのイケメン◯◯先輩、ありがとうございます。

あの時、挑戦して良かった。



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