幸せを感じれば感じるほど、人は配慮に欠けていく
恋愛でとても悩んでいた時期、私は電話で友人に相談をした。
初めはとても親身に話を聞いてくれて、優しい言葉をかけてくれて、寄り添ってくれた。
涙声にならないように「ありがとう」と言って私の話題が終わると、次は友人が話を始めた。
その話は、友人が彼氏と楽しく遊んだときの話だった。
「今の私にその話する?」と思ってとても驚いた。
さっきまで出ていた涙も感謝の気持ちもどこかへ行き、私は感情が声に乗らないように気をつけて相槌を打つしかなかった。
今思えば、幸せな自分の状況を私に自慢したかったのかなと思う。
他にも、幸せな人が無神経に人を傷つける場面はある。
例えば、
「仕事で悩んでる人に自分の仕事の楽しさを話す」
「コロナで成人式がなかったと話す人に自分の成人式の話をする」
など。
いずれも『聞かれてもいないのに』と言うのが根底にあるので、非常にタチが悪い。
こんなことするやついんの?と思う人がいたら、気をつけてみてほしい。
自分が『こんなこと』をしている立場である可能性も否定はできない。
そうでないのなら、本当に周りに恵まれているだろうと思う。運がとても良いです。
「〇〇ハイ」という言葉があるように、自分の身に何かいいことが起こると周囲のことが見えなくなってしまうのだろう。
最大級の幸せを手に入れたら、私もこうなってしまうのだろうか。
そう思うと、幸せを得ることに少し恐怖を感じてしまう。
私は、こんなふうになるのは御免だ。