今日はあの山へ #13|南アルプス 栗沢山・アサヨ峰(山梨県)
南アルプスにある栗沢山(2,714m)とアサヨ峰(2,799.4m)。展望の良い素敵な山ですが訪れる登山者は比較的少なく、静かな山歩きを楽しむことができます。
北沢峠近くの長衛小屋から登る場合、アサヨ峰までは登り3時間/下り2時間半(山と高原地図コースタイム)なので、夏山初心者の方にも挑戦しやすいのも良いところです。
※今回の記事に出てくる写真は2021年8月1日のものです。
関東方面からのアクセス
・JR茅野駅から
茅野駅西口にてJRバス関東が運行している【南アルプスジオライナー】に乗り終点「仙流荘」まで。仙流荘で【南アルプス林道バス】に乗り換え、終点「北沢峠」で下車。
(2023年度の南アルプスジオライナーは1日1便で、茅野駅西口10:40→仙流荘11:45。運行していない曜日もあるので詳細はJRバス関東のHPにてご確認下さい。)
・JR甲府駅から(2023年は通行不可)
以前はJR甲府駅からもバスを乗り継いで行くことができたのですが、大雨の影響で南アルプス林道が通行止めとなっているため2023年はこちらからアクセスできません。
今回のコース
北沢峠から10分ほど歩いた所にある長衛小屋のテント場からスタート。しばらくは樹林帯を歩きます。2,600mあたりから森林限界を超えてハイマツ帯となり、栗沢山に到着。ここまでのコースタイムは2時間です。
栗沢山→アサヨ峰までは1時間。展望良い稜線を歩きます。帰路はピストンです。アサヨ峰→栗沢山のコースタイムは1時間、栗沢山→長衛小屋のコースタイムは1時間30分です。
(※コースタイムは山と高原地図によるものです)
山の写真
長衛小屋〜栗沢山
仙流荘まで車で行くことができるのであれば、早朝の北沢峠行き(05:30)のバスに乗れるので日帰りも可能です。
しかし、関東から公共交通機関利用だと、茅野駅10:40発の南アルプスジオライナーを利用することになるので北沢峠着は13:05となり、日帰りは難しいです。
ということで公共交通機関利用の私は、北沢峠から10分ほど歩いた長衛小屋のテント場で前泊しました。携帯の電波は届かないので、ぼーっとしたり、持ってきた本を読んだりして時間を潰しました。
翌日は早朝3時頃にテント場を出発。
明るくなってからの出発でもよいのですが、早朝を過ぎれば過ぎるほど雲が湧いてきやすいので、暗いうちから歩いて少しでも標高を稼いでおこうという作戦です。
(※ヘッドランプは必須です)
2,630m付近で視界がひらけるようになり、右(南)に目をやると雄大な景色が広がっていました。標高日本2位の北岳がよく見えます。
さらに左(北)を見ると甲斐駒ヶ岳の雄姿が目に飛び込んできました。白い花崗岩を纏う山容は荒々しくもあり、美しくもありました。
岩の尾根を登り栗沢山の山頂に到着。山頂は360度の展望が開けていますが、特に甲斐駒ヶ岳を望むには絶好の場所です。
次は南東方向に伸びる稜線を歩いてアサヨ峰へと向かいます。
栗沢山〜アサヨ峰
栗沢山からアサヨ峰は気持ちの良い山歩きが楽しめます。稜線は一部クサリ場や岩場などもあるので注意が必要ですが、1つ1つの高低差は少なめです。
稜線は展望が良いので何度も立ち止まってしまい、なかなか先に進みません。
1時間ほど歩きアサヨ峰に到着。栗沢山同様、こちらも360度の大パノラマで、甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳・北岳・鳳凰三山・富士山…と色々な山を見渡せる、実に長めの良い場所です。とてもすばらしい景色なので、しばらくここから離れられませんでした。
それにしても、こんなに素晴らしい場所なのに、ここまで誰にも会っていません。
もっと人が来ても良い山だよなぁ…。でも、こんな素敵な場所を独り占めできるのも悪くないな。
アサヨ峰からの下山はピストンです(来た道を戻ります)。途中からガスがどんどん上がってきて栗沢山に着く頃には甲斐駒は雲の中。暗いうちに登ってきておいて正解でした。
おわりに
360度のパノラマ展望が続く栗沢山〜アサヨ峰。コースタイムは5時間半ですが、何度も立ち止まってしまうほどの素晴らしい展望なので、余裕のある計画を立てるのが良いと思います。
帰りは仙流荘で日帰り入浴と食事ができます。食事はラストオーダー14:30、外来入浴は19:30受付終了、火曜日が休館日です。下山後にいかがでしょう。
仙流荘のHPはこちらです↓