金星の追慕
みなさんはもうご存じだったかもしれないのだけど、僕は今朝知ったことがあります。
一番星って、あるじゃないですか。夕方になると最初に輝き出す星。僕は今まで、一番星って、偶然どれかの星が光るものだと思っていました。例えば、たくさんの蝶々が飛んでいて、虫取網をむやみやたらに振ったら、数匹の蝶々が入っていました。みたいなそんな感じでたくさんの星の中のひとつがひかり出すのだと思っていました。昨日の一番星は、今日は七番星かもしれないし、明日の一番星は、一昨日の四番星かもしれない、とそういう感じです。
それが、違ったんです。
見つけられましたか?
今朝四時頃に目覚めてしまい、五時頃に外にでると、白くなっていく空のなかにたったひとつだけ星が光っていました。あぁ、これは最後星だなぁ、と勝手にその場で名前をつけましたが、そのあとちゃんと調べてみました。
すると、最後星の名前がわかるとともに、長年の勘違いが覆されました。一番星はずっと一番星のまま。最後星はずっと最後星のまま。ということです。そして更に驚いたのは、一番星と最後星は同じ星だということ。
この星の正体は、地球より太陽に近く、地球の内側を回っている惑星。金星でした。
昔昔、中学生の頃の理科の先生が、明けの明星と宵の明星の話をしていましたが、この一番星と最後星のことを彼女は話してくれていたようです。彼女の名前忘れたけど。
そしてこの金星は、ただ明るい星というだけではなくて、よく見ると月のように満ち欠けをしているそうです。月のような天体が、よく見ていないだけで、実は空にはまだ浮いていたんです。不思議です。
そして、もうひとつ調べてみました。
生きている人への想いを愛だとか恋だとかいいますが、死んだ人やもう会えない人への愛情はどう表現するんだろう。
もう日本語に存在していました。「追慕」というそうです。