見出し画像

【発達障がいは治るのか議論について〜5年間の経験からの考察〜】


皆さん、おはようございます。
Gifted Creative、峯上良平です。

ADHD当事者が支援者となり、様々な専門家、専門書からの学びと実践を繰り返し、現時点での考えをお伝えしたいと思います。

結論として、治るという表現よりも、【一部特性は残るが社会的に適応できるようになり障害ではなくなる】というのが正しいと私は考えます。

治るか治らないかの議論は、脳神経科学から考えると逆にややこしくなるのではないかと思います。

どうやって発達障がいの特性を社会に適応できるようにしていくかというと

①脳の一部分が通常の発達よりも、進み過ぎまたは遅れているという観点から、SSTのような外部から人による刺激や、農作業のような身体を動かす経験によって、脳の発達が遅れている部分に刺激を与え、【神経回路同士の相互作用による共発達を促す】ことで、改善が期待できる。
脳梗塞で脳機能が欠損してしまった人でも適切なリハビリを行えば、ある程度回復するのと同じ原理で心身の状態を良くすること、適度なストレスを与えることで、精神疾患の緩和にも繋がる。

②食事、漢方を活用する
具体的には腸内細菌の多様性を確保するために発酵食品を取り入れる→脳に多様な栄養を送ることで脳の発達を助ける&本来の機能を取り戻す
加工食品を減らす→些細なことでのイライラや問題行動の軽減が期待できる
血液検査を行い、足りない栄養素を漢方やサプリメント(発達の場合はネイチャーメイドのビタミンB6、マルチビタミン&ミネラルがお勧め)で確保→メンタルの安定が期待、今まで出来なかったことができるようになる可能性がある。特に女性の方がメンタル安定効果が大きい

③スタートダッシュ&補助として精神薬の使用
食事、運動、睡眠の質、訓練の継続を安定させるために医師の指導の元、適用する
発達障がいの方は、鬱、気分障がい、パニック障害などを併発している場合が多く、訓練に向かう前の段階で止まってしまっている場合がある。
その状態に合わせた適切な対応が大切。
気分の安定や睡眠を確保することで訓練に向かいやすくする。

④認知行動療法、心理学の勉強、カウンセリング、コーチングなど認知の偏りの修正
人によってどれが合うかが非常に大事なポイントで、こればかりは数を試すしかない。
成長マインドセットやgive &take、弁証法的行動療法、ACTが私の経験上、合う人が多い。
病気や困りに対して一緒に学び、試す人の方が回復や適応が早い。

⑤習慣化の技術の習得
当事者の方、私も含めてだが、結果がすぐに出ないと諦めてしまうことが多い。
脳に抵抗がない小さな変化を一か月続けて、本当に少しずつ増やすという習慣化の基本的な行動は、衝動性や過集中がある当事者には難しく、必ず伴走が必要である。
それが上手くいったケースではほぼ100%就労&定着に繋がる。
まさに継続は力なりで、ダメな自分は変わらないという思考から、やり続ければできるという思考に変化している。
逆にすぐに辞めてしまう傾向が強く、根気強く介入しても変わらないケースでは就労につながらず、Giftedの支援を離れてしまう。

まだまだ脳は科学的にも解明されていない部分は多い。
しかしながら、朧気ながらも妊娠期の科学物質による胎児への影響や、農薬、加工品が子どもの脳に悪影響を及ぼし、発達障がいに繋がっているという論文が多数出ている。
遺伝説が大きいが、私はそれもあるが、成長途中の暴露によって起こっている可能も十分にあるのではと思う。

とにかく専門家にならずとも、仮説を立て、実際に試して、その人の人生が良くなれば、そのやり方は正しい可能性が高いという判断ができる。

上手くいかない場合に、当事者のせい、障がいのせいにするのではなく、

①さまざまな視点から、どうすれば脳が発達するか
②トラウマを乗り越えて成長できるのか
③小さな成功からできると心から思えるようになるのか
④環境を調整することで適応できる場合も多くあるためそのバランスを見極めて試すことが大切

多様な課題を多様な方法で解決をする。

結果、一人の人生が良くなり、その人がまた新たに悩む人に良い影響を与える。

それが広がれば、社会はもっと良くなると思う。
今回の考察が今、支援において悩んでいる方、発達障がいの子を持つ親御さん、今悩んでいる発達障がいのある方の参考になれば嬉しい。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?