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【英論抄読】体脂肪率の低さと運動パフォーマンスの関係

▼ 文献情報 と 抄録和訳

ユース男子エリートサッカー選手における体組成がFunctional Movement Screenの得点に及ぼす影響

Arslan S, Dinç E. Effect of body composition on Functional Movement Screen scores in elite youth male soccer players. J Back Musculoskelet Rehabil. 2021;34(6):1049-1056.

[ハイパーリンク] DOI, PubMed, Google Scholar

[背景]
Functional Movement Screen(FMS)は、アスリートの筋骨格系の機能障害や非対称性を判定するために用いられる臨床評価ツールである。

[目的]
本研究の目的は、体脂肪率の低いエリートユース男子サッカー選手と体脂肪率の正常な選手、およびサッカー傷害歴の有無でFMSスコアが異なるかどうかを調査することであった。

[方法]
エリートユースメンズサッカー選手53名を本研究に参加させた。参加者の負傷歴を記録し、その後、体組成評価とFMSテストを行った。参加者は、体脂肪率と負傷歴によってグループ分けされ、データ分析が行われた。

[結果]
参加者の平均年齢、体重、身長は、それぞれ17.11±0.91歳、68.78±7.41kg、1.77±0.57mであった。体脂肪率および受傷歴による群間比較では、FMSスコアに差は見られなかった(p> 0.05)。

[結論]
体脂肪率の低さは、FMSスコアに関して、エリートユース男子サッカー選手に有利でも不利でもなかった。FMSスコアは、エリートユース男子選手の怪我を予測するための限られた情報である。

▼ So What?:何が面白いと感じたか?

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近年では、子供における体重超過と身体動作能力の関係を論じていることが多い。

イギリスの小学生における機能的運動は体重状態と負の関係、身体活動と正の関係にある

今回はその逆といったイメージで、体脂肪率の低さとの関連を調査している。ただ、私が感じることとしては、単に体脂肪率の低さだけだと、その低さが細マッチョによるものか、ガリガリによるものかが分からない。#語彙力
だから、その選手の骨格筋量も測定することが大切ではないかなと思う。上記の体重超過と身体機能の関係は、主に小学生の年代に論じられている。すなわち、骨格筋はまだ未発達な段階である。骨格筋が発達してくる中学生、高校生の年代においては、各選手の骨格筋量のバラつきが大きいのではないかと感じる。だからこそ(話がだいぶ逸れたが)、その選手の骨格筋量に合わせたトレーニングを行うことが障害予防に繋がると考える。
今回の論文を、さらに発展させて、障害予防に繋げる礎を築いていきたい。

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