62.【三つの別れ道】
ある日の夢は……
ショッピングセンターとか駅ビルみたいな雰囲気の場所から始まった。
上を見上げると、凄い高さまで吹き抜けている。
アタシは吹き抜けの中心にある通路のような場所に立っていた。
陽の光なのか、天井から真っ白な光が降り注いでいて、辺りは青白く浮かび上がって見える。
お店がいくつも並んでいて、近くに巨大なモニターがあった。
辺りを見渡すと、人のような人形のような何かがたくさん逃げ惑っていた。
一瞬、マネキンショッピングセンターにいるのかと思ったけど、見えるのはマネキン人形でもなく人間でもない。
何なのかわからない。
でも、みんな同じ方向へ逃げている。
アタシもそっちへ逃げようと数メートル先にあった階段を上った瞬間――
いつのまにか同じ場所、同じシーンに戻っていた。
さっき見たのと全く同じように、みんなが逃げている。
懲りずに何度も同じ方向へ逃げようとしてみた。
でも、やっぱり映像を巻き戻したみたいに、元の場所に戻ってしまう。
みんな何から逃げているのかもわからないし、どうしたら……。
考えなきゃと思って後ろを振り向くと、誰もいない階段があった。
みんなと同じ方向へ逃げられないのなら、逆の方向へ行くしかない。
そんな気がして恐る恐る階段を上ってみると……
正解だったのか、巻き戻されなかった。
そのまま進んでいくと、見たことがあるような場所に出た。
そこはアッチノ世界の学校にあるエレベーターホールに似ていた。
右側には見覚えのある茶色いエレベーターと銀色のエレベーターが並んでいる。
左側には外へ通じる扉と大きなガラス窓があった。
外は夜なのか暗い。
でも、後ろを見ると、吹き抜けた場所は真っ昼間のように明るかった。
昼と夜の場所があるなら、やっぱりマネキンショッピングセンターに思えてしまう。
前を見ると三つの分かれ道があった。
分かれ道というか、左右に上りと下りの階段があって、その間に長い一本道が奥まで続いている。
どれも見覚えがあった。
右にある下りの白い階段は、アッチノ世界の宿泊施設にある地下へ行く階段にそっくりだった。
真ん中の一本道は、誰もいない教室がずらっと見えるから、アッチノ世界の学校にあるフローリングの廊下だと思った。
左にある上りの階段は木造だった。
木造の階段はアッチノ世界にはたくさんあるから、どこの階段なのか見当もつかない。
何だかアッチノ世界に試されているような気分になった。
暫く悩んで、消去法で選ぶことにしてみた。
まずは右の白い階段。
本当に宿泊施設の階段だったら、地下から出てこられなくなりそうなので無し。
次は真ん中のフローリングの廊下。
一番奥が見えないほど不自然に長いから、ここもよくない場所に繋がりそうなので無し。
最後は左の上り階段。
正直どこに繋がっているのか全くわからない。
でも、木造の階段がある場所で怖い夢は無かったような気がする。
そう思って、ここを選ぶことにした。
ツルツルとした階段を静かに上っていくと、大きなシャンデリアと棚が見えてきた。
もしかしてカラクリ屋敷に通じているのかな~。
なんて呑気に階段を上り切ると、物凄く広いリビングのような部屋に繋がっていた。
カーペットが張られた部屋には、大きなソファーとローテーブル、奥にはダイニングテーブルとキッチン……。
キッチンのカウンターの上には、少し前にアタシが置いた赤い箱があった。
アタシが辿り着いた場所は、
60.【侵入者:感染と抗争】の夢で見た未知の住宅街だった。
これはかなり危険な場所を選んじゃった……。
なんて後悔している途中で目が覚めてしまった。
やっぱり他の夢と夢が繋がっている。
そう思った夢でした。
別サイト初回掲載日:2011年 07月20日
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