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私の本棚2024年11月⑥

「読書について」 ショウペンハウエル著(岩波文庫)

書店で、岩波文庫のおすすめと書いてあって、手に取った本作品。
家で、石鹸の香りのする栞を用意して、いざ読み始めると、

「数量がいかに豊かでも、整理がついていなければ蔵書の効用はおぼつかなく、」(ℓ5)

と始まる。なんだって?いくら本を読んでも、効用ないって?
とちょっと驚く。これが岩波から出るのか。
読書家にけんか売ってるのか?と思った。
決して読みやすい文章という気はしなかったが、本の後ろをチェックすると、87刷も?
人気のある本なんだなと。

「量では断然見劣りしても、いくども考え抜いた知識であればその価値ははるかに高い」
(ℓ5)

きっとこの本を読むような人は、いわゆるインテリ傾向のある人たちが多いんだろうけど、自分の頭で考えろって。

「読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない」(ℓ127)

「悪書を読まなさすぎるということなく、良書を読みすぎるということもない。悪書は精神の毒薬であり、精神に破滅をもたらす」(ℓ134)

この本を読んでの感想は、著者は、何かにずっと怒ってるのかなと。
途中をちょっと読み飛ばしたりして。

でも、なんか内容は、ありきたりじゃなくて、私はおもしろかったなと。(途中のところ読み飛ばしたけど)

このnoteをやり始めて、本や読書について考えることが増えて、一つ感じていたのは、読書って、他人を知るためなのかなと思った。本の効用は、他者の考えた世界、他者はどう考えるのかとかを知る機会になる。私は、ロールプレイングゲームというものをやったことがないけども。かなり偏見で、誰かがすでに考えた世界には興味がないというか。それなら、本を読むと思っている。ゲームも真剣にやり始めたら、ハマるのかもしれないけども。というか、大人になって気づいたんだけども、好きな漫画も紹介できたらとは思っているが、漫画も映画も好きだが、どうも絵や映像から情報を受け取るのに私は、どうも向いてないらしい。私の画力を見てもわかる。
文字で、説明されたのが、一番理解できる。
昔は、自己啓発本もいっぱい読んだけども、読書の中に自分を探してもいないんだなと思うようになった。
だから、若い時に本を読むのがいいというのは、経験が少ない分、他者をたくさん知るために、読書することで、他者との関係解決に役立つ場合があるのかもしれない。
だけど、誰も自分の気持ちや自分の良いところ、ダメなところは、本では教えてくれない。もし書かれていても、自分のことだと思うことは少ない。
ああした方がいい、こうした方がいいということを読書は提案するかもしれないが、自分で考えることは、自分にしかできない。
 この本を読んで、私は、こんなようなことを考えた。

「いろんな考えの人がいるなぁ~」
「こんなことを教えてくれるんだ」
「こんな生き方があるんだ」が、読書で。

「私はこう考える」は、自分の力で。

ちょっと頭を使う読書を好む人は、「読書について」を読んでみては?
私とは違う感想を持つかもしれません。それもそれで。

よき読書を!

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