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きっちん。

おばあちゃまの
「お勝手場」

叔母さまには
「だいどこー」
※台所ではなく台床

正式名所は
きっとたぶん
キッチン

本当はどうなんだ?

朝からコトコト
音のするほうに
長い廊下の先
曲がり角

おばあちゃまが
床をあけて
かがんでる

「なにしてん?」

声をかけると
顔も上げずに

「パコちゃんおはよう」

「ねぇなにしてん?」

近寄って
腕の下
滑り込み
のぞいてみる

「ぬか漬け?」
「それは、こっち。
そっちのは梅干し。
これがらっきょ。
今は生姜乾燥させる準備」

「どこね?」
「まあだ、ここはザル出しよる」

「みたい。みたい。」

おばあちゃまは
竹でできた
ザルに
布?でできた
三段になった
天日干し用の
干し網取り出した

「ほれ」
「生姜は?」

「まだよぉ」

世間で云う
ドライフルーツ
ボクのところでは
ドライフルーツ「もどき」
乾燥食品

野菜も果物も干してる
ピクルスというか
酢漬けを瓶で並べてたり

ドライフルーツもどきも
生姜などは
朝の白湯の中に入れ
飲み物に使ったりする

みなさんのブログで見る
カッコいい感じには程遠い

けど
話しに聞くと
ブログで見かける
乾燥食品や漬物たちと
同じだよと
叔母さま方は云う

健康に気を遣う人は
食事も気にしてる
手作りするひとが多い
しかし
健康のための食品は
だいたい
世界中似てるって
教えてもらった

そして釘をさされた

「健康食品だから
身体にいいからって

モグモグ食べすぎは
要注意なのよ

おじいちゃまと
カフェ巡り
甘い物
二人分食べてないかなぁ?」

応えあぐねてると
おばあちゃま
生姜干し終え
縁側から戻ってきた

「お勝手込み合う時間だから
手伝いしよる?」

おばあちゃまの号令で
ボクは飛び跳ね
部屋へと逃げた

「ぱーこちゃん!
ほれ?手伝わんね?」

しぶしぶ
そろりそろり
抜き足差し足
覗きに行く

洗い場で
もう一人の叔母さま
みんなのお弁当作り

おじいちゃま
自身が育てたサラダ菜
みんなのサラダ作ってる

おばあちゃま
玉ねぎの味噌汁
椀によそぐ

叔母さま
漬物刻み

配膳台に並んだ
八寸に並べてゆく

「ぱこちゃん!
箸置きくださいましね」

気に入りの
さかなちゃんの箸置き
探して
八寸へ放り込む

小松菜のお浸し
サラダ
金目の開き
玉ねぎのお味噌汁
お漬物の刻み

どんどんできて
ボクには
玉子焼き
焼いてくれる

以前
仲間が親子で
お泊りにきて
云われた

ボクの親族の食事
種類が多く
量「超」少ないらしい

何度も
「おなかすかない?」
聞かれた

旅先の宿でも
同じぐらいの
分量だと
感じるので
違和感なく
少ないとも感じない

今日は
昨日ここのブログで学んだ
大根とハチミツの料理
作ってみる
叔母さまたちに
手伝ってもらい
挑戦してみるね








 



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伊藤ぱこ
読了ありがとうございます 世界の片隅にいるキミに届くよう ボクの想いが次から次へと伝播していくこと願う 昨年のサポートは書籍と寄付に使用しています 心から感謝いたします たくさんのサポートありがとうございました