オンとオフ
梅雨前線の影響もあり、お天気がパッとしない日が続く尾瀬。客足もまばらでツアーのお客様以外ほとんど見かけず、静かな尾瀬の景色が広がります。
ようやく、ホッと一息つく時間が出来、
尾瀬小屋以外のお仕事を処理したり、新たな試みに向け関係者との打ち合わせ時間を作れたり余裕が生まれている。継続的に応援スタッフも駆けつけてくれているので、非常に助かります。感謝。
とりわけ、急いで準備しなければならないのは、
6/24-25に新宿御苑で行われる『ナショナルパークマウンテンフェス』という中部山岳国立公園と尾瀬国立公園のタイアップイベントで、尾瀬小屋はキッチンカーを出店し、国立公園で実際に食べられるグルメをPRしたり、同日イベントに参加される尾瀬歩荷さんが普段食べている山小屋料理の裏側というテーマで、尾瀬小屋グルメ人気No.1のステーキ丼を提供することになっている。その準備を急ピッチで進めているのだ。
概要HP
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以前の記事でも何度か触れているが、
私の最終目標は新宿御苑にて国立公園グルメフェスを開催する事である。全国34に及ぶ日本の国立公園に根差すグルメを御苑に集結させ、美味しいご馳走を食べながら国立公園の魅力や問題を知ってもらう機会をつくろうという狙いがある。そのイベントの足掛かりになる第一歩が今月新宿御苑で実施されることになった訳だ。ミニマムのボリュームからではあるが、トライ&エラーを繰り返して最終目標の実現に向けて、関係機関との打ち合わせを繰り返し行っている最中なので、気長に待っていて欲しい。
よく、こうしたイベントで自然を守ろうとかこんな活動してますという内容の企画を目にするが、イベントに参加される方はそもそもそのような環境意識が高い人や、自然好きな人、関係者に限定される。
万人に伝えるためには、万人がそのイベントや企画主旨に興味があるような仕掛けがなければならない。それには『グルメ』『美味しいもの』というキーワードは絶対に外せない。これは持論だが間違いない。
尾瀬小屋は環境省とパートナーシップを締結している日本で唯一の山小屋である。このパートナーシップというのは、2公園以上の国立公園に対して貢献出来る事を環境省にコミットし、環境省の審査をもってパートナーとしての可否が判断される。無事に尾瀬小屋の審査は可決され、取り組みを始めて三年目になる。
現在は実に、120を越える企業が国立公園の為に出来る事を考えアクションを重ねているのだから、これは素晴らしい制度である。こうしたパートナー企業同士の横の繋がりを生かし、川崎重工業さま、楽天さま、ぐるなびさま、三条印刷さま、アウトドアチャレンジさま、など様々な企業さまと協業し、活動の幅を飛躍的に広げている。単体では出来ない事も、アイディアや企業の力が集結する事で実現する確率はぐっと上がるのだ。あとはやるかやらないか、それだけだ。
物輸の問題解決、鹿の食害問題、地元経済への還元、国立公園グルメの開発、児童の環境教育支援など、尾瀬小屋が環境省にコミットしている内容は多岐に渡るが、概ねコミット通りに実現出来ている。
目の前のお客様に『満足』という二文字を手にしてもらう為には、山小屋の現場営業も全力でやらなければならないが、その営業で見えるヒントを、こうしたゆったりした時間に爆速で形にし実現に向け推進する。
決して簡単な事ではないけども、この繰り返しが必ず国立公園の為、誰かの為に繋がると思いながら、ちょっとした空き時間にギターを片手にみんなで歌う。
最高なオフ時間じゃないかと笑みがこぼれた。
尾瀬小屋
工藤友弘