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尾瀬の魅力。

尾瀬には四大景色なるものが存在する。人によって尾瀬の魅力を感じるポイントは様々なので、あくまで表現の一つとして受け取って頂ければと思う。個人的には4つどころか挙げたらキリがないくらい魅力で溢れているこの尾瀬。写真を交えながら今日は紹介していこうと思います。

大定番 下ノ大堀と水芭蕉
水芭蕉の群落

四大景色その1
言わずと知れた水芭蕉。大抵の人に『尾瀬と言えば』と質問すると『水芭蕉』と答えるのではないか。それほどに尾瀬を象徴する存在だろう。水芭蕉は北海道や本州・中部地方にも生息するが、中でも尾瀬は生息株が多い方に分類され、水芭蕉の大群落を目にする事が出来る。4月下旬から5月下旬頃まで、尾瀬入山可能なタイミングと共に水芭蕉目当てで訪れるお客様で尾瀬は大変賑わいます。学生時代に民謡・童謡『夏の思い出』を歌い認知した人も多いのではないでしょうか。

雪解けの時期に出現する尾瀬ヶ原湖
雪解け水に浮かぶ夕陽

雪解け時期にしか目にする事が出来ない、美しいリフレクションの世界。これもまた4月下旬から5月中旬までの限りある絶景だ。

ワタスゲと至仏山
ワタスゲとカキツバタ

四大景色その2
湿原を白く染めるワタスゲの世界。
水芭蕉が終わる頃にバトンを引き継ぐ6月の主役と言って良いだろう。空の青、ワタスゲの白、カキツバタの紫、湿原の緑のコントラストが何とも鮮やかで美しい。今年は残念ながら霜の影響を受けこのような景色は見られなかった。来年に期待だ。

2022年尾瀬ヶ原 満開のニッコウキスゲ
2022年 尾瀬沼ニッコウキスゲと三本カラマツ
花言葉は「日々新たに」

四大景色その3
ニッコウキスゲの群落。
鹿の食害が深刻な尾瀬では昔のような黄色いお花畑を見る為には再生の一手が必要な状況だ。しかし、現在も鹿の侵入防止策を設置している尾瀬沼の大江湿原一帯や尾瀬ヶ原のヨッピ吊り橋付近の湿原では、見事なまでの美しい大群落を目にする事が出来ます。来週くらいには見頃を迎える事でしょう。

草紅葉と雲海に浮かぶ至仏山
樹林帯の美しき紅葉と燧ヶ岳
木道に敷き詰められた紅葉

四大景色その4
尾瀬シーズンの終わりを告げる湿原の草紅葉。
特に朝露に濡れた湿原や樹林帯に日が当たると一層色濃く見え、色とりどりの紅葉を楽しむ事が出来る。
以上が四大景色と言われる尾瀬の景色だ。
いつ見ても美しい景色である事は間違いないし、一度は見てみたい景色と言われるだけの魅力があります。

ここからは私がオススメするポイントや時期を交えながらいくつか紹介したいと思います。

三条の滝

5月下旬~6月中旬頃にかけて、雪解け水の水量がピークに達する三条の滝。残雪期は登山状況によって通行止めになっている場合もある為、登山道の情報や展望柵の設置状況を確認した上で楽しんでもらいたい。
音や水しぶきを全身で感じる事が出来る名瀑です。

キンコウカのお花畑

7月中旬から下旬にかけて湿原を埋め尽くすアヤメ平のキンコウカ畑。意外と知られていない絶景ポイントの一つだ。標高1900mの楽園へ是非とも足を運んでもらいたい。

天の川と燧ヶ岳
天の川と至仏山
尾瀬小屋と星空
満月と至仏山
湿原に浮かぶ満月

8月の尾瀬はツアー客も少なく、アルプスなどの夏山登山が盛んになる為、尾瀬は比較的静かに楽しめるようになります。いわば閑散期と言っていいだろう。個人的には小屋に泊まり星空観察やホタル観賞、朝焼けや夕焼けをゆっくり楽しむ絶好の機会だと思っている。

朝焼けと燧ヶ岳
夕焼けと至仏山

山小屋に泊まったり、テント泊した人だけが見られる朝焼けや夕焼けの絶景。一度目にした景色は絶対に忘れないだろう。

至仏山 山頂から見る尾瀬ヶ原の雲海
燧ヶ岳 山頂から見るご来光
燧ヶ岳 山頂から見る至仏山のモルゲンロート
会津駒ヶ岳から見る平ヶ岳と夕陽
会津駒ヶ岳 駒の小屋
会津駒ヶ岳から見る燧ヶ岳と至仏山

尾瀬は湿原や平らな木道ハイキングのイメージが強いが立派な山岳地帯だ。2000mを越える山々に囲まれ尾瀬には3つの日本百名山が名を連ねる。登山口から山頂までは体力が必要とされ、簡単に登頂出来る山はない。しかし、頑張って歩いたその先には、これまた登った人にしか見れない極上の景色が待っている。慎重な計画と自身の登山レベルを勘案し、北関東、東北最高峰の山域を存分に楽しんでもらいたい。

歩荷

尾瀬の歩荷さんも景色の一部です。
彼らの力強く美しく歩く姿を見に来るだけでも一見の価値があります。

私は尾瀬に来て数万枚の写真を撮りました。
まだまだお見せしたい写真は山ほどありますが、違う機会で紹介していく事とします。

尾瀬には素晴らしい自然があり、歴史ある山小屋があり、温かい人達がいます。行った事がある人もない人も、季節を変え滞在する手段を変え楽しんで欲しい。

まだ見ぬ尾瀬の景色と出会う為に。

尾瀬小屋
工藤友弘

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