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3年越しのシュトーレン作りをようやく決行した話

ハロウィンが終わると、世間はもうクリスマス一色!

以前、青山ファーマーズマーケットと同時開催のクリスマスマーケットでシュトーレンの食べ比べイベントに参加しまして、お店によって味も形も全く異なるシュトーレンを、いつか自分でも作ってみたいと思うようになりました。

お店のサイトなどでシュトーレンの説明を見ると「ドライフルーツを1年前からラム酒に漬けて」とあり、シュトーレンを作るにはかなり早い段階での準備が必要なのだと思っていました。ちょっと考えればレシピによってそんなに長期間の準備が必要ないものもあることに気付くのですが、何となくシュトーレンは一年前から準備して作るもの」と思い込んでしまったようです。

ちょうど昨年の今頃、柚子が大量に届いて柚子ピールを作っていたので

「そうだ!」と思いつき、ラム酒に漬けておきました。たまたまその少し前に #被災地農家応援レシピ でドライアップルも作っていたので、そうそうコレも、と自家製ドライフルーツのラム酒漬けが出来たのでした。

ここまでお膳立てが出来ているならやらない理由はないな、とようやく重い腰を上げて作ることにしました。
もちろん、お店で売っているシュトーレンもそれぞれ個性的でとても美味しくて大好きなのですが、我が家にありがちな「私しか食べない」食べ物の一つなので、いくら日持ちがすると言っても食べきれないため色々な種類を買ったり出来ないのです。(だから食べ比べイベントに参加しました)

初めて作るので、出来るだけオーソドックスなレシピをと思いTwitterで先人の知恵をお借りしたところNHK『グレーテルのかまど』のレシピを教えて頂きました。

大好きな番組なので、このレシピを参考に作ってみました。
(1人で食べるためレシピ通りだと多過ぎるので粉類油脂類は半量で、中に入れるスパイスやドライフルーツなどはあるもので済ませたのでレシピ通りではありません。)

まずは、材料を揃えて…

…と一言で言っても、使うタイミングや目的が異なるため、同じ強力粉や砂糖やバターを複数計量します。まぁまぁ面倒ですね。

イーストを温かい牛乳に溶かして少量の粉でまとめ、元種を作り、元種を発酵させている間に、生地に混ぜ込むバターを練ったり、澄ましバターを用意しておきます。

このバターを溶かす、溶かさない、の違いを理解していないと失敗する事があるので、製菓は難しいですよね。手順はレシピを守りましょう。

元種の発酵が済んだらいよいよ生地をこねます。
元種を使うところはパンの作り方ですが、このふわふわの練りバターはバターケーキに使う作り方なので、どちらの要素もあるシュトーレンはパンと焼き菓子の間の存在なのでしょう。

作業台(シリコンマットを使用)の上に強力粉と発酵済みの元種、スパイスや砂糖を練り込んだバターをカードを使ってこねていきます。この作業はパン生地のこねよりも焼き菓子のこねに近いですね。

粉とバター、元種が馴染んで粉っぽさがなくなってきたら、具材を混ぜ込みます。

生地量を半量にしたのに、具材は半量にしなかった失敗例ですね。欲張り過ぎました…
具材が生地に混ざる気が全くしませんが…

なんとか(無理矢理)まとめました。
ふー、リカバリー出来たようです。
(ただ、仕上がりに絶対的に影響があるので真似しないようにして下さいね)
本来ならここで表面に出ているレーズンなどのドライフルーツを取り除きます。そのまま焼くと焦げてしまうからですね。

表面に澄ましバターを塗って、アルミホイルで覆って二次発酵させます。

こちらが発酵後。
見た目は全く変わりませんね…

もう一度アルミホイルで覆い、予熱したオーブンで50分焼きます。
焼けたら天板の向きを変えて、アルミホイルを外してさらに5〜10分焼いて焼き色つけます。

こんがり焼けました。
粉類など半量に減らしているのに焼き時間を減らさなかったので、もしかしたら焼き過ぎかもしれません…カットしてみるまでは神のみぞ知る、ですね…

ここで、焼き上がったシュトーレンを澄ましバターのお風呂に入れる(澄ましバターを生地に染み込ませる)わけですが、ご家庭でバターのお風呂に入れるなんて至難の技なので、ジップ袋を使います。

このように袋に入れて澄ましバターをかければ、流れたバターも無駄にならず、バターの使用量も最低限で済みます。
ただ、底面に多く染みてしまうので、袋の空気を抜いて全部染み込んでしまう前に上下逆さまにすると上面にもしっかりバターが行き渡ります。
焼き立ては崩れやすいので、逆さまにする際は細心の注意が必要です。

バターの後はグラニュー糖です。
こちらも同様にジップ袋に入れたまま、グラニュー糖を入れ、袋の中で全体がグラニュー糖まみれになるように少し動かします。

この時も、割れたり崩れたりしないように気をつけて下さい。

ここまでを熱いうちにやっておいて、一晩粗熱を取ったら、最後の雪化粧です。

翌日、大きめにカットしたラップの上に焼き上がったシュトーレンより少しだけ大きめに粉糖を敷きます。

ここに澄ましバターを染み込ませてグラニュー糖をまぶしたシュトーレンを乗せて上からさらに粉糖を振りかけます。

ちょうどピッタリサイズでした。

シュトーレンの上に粉糖を振りかけ、調理用手袋をして優しく押し固めながら全体を程よい厚さでコーティングしていきます。

全体を粉糖でコーティングし終わると…
知ってる、これ!お店にあるヤツだー!
となりました(笑)

コーティングし終わったシュトーレンを下に敷いたラップでピッタリと包んで出来上がり。
1週間から10日ほど寝かせてから少しずつカットしていただきます。

カットする際は、端からではなく中央からカットするとTwitterで知りました。
断面同士を合わせてラップで包むと乾燥しにくいからだそうです!確かに!

入刀の儀、滞りなく執り行いました。

あれだけギュウギュウに入れたと思っても、カットしたらこの程度か…
むしろちょうど良かった感じですね。

早速一切れ食べましたが、とても美味しかったです!
スパイスをもう少し入れても良かったかな?とは思いましたが、ドライフルーツやナッツのゴロゴロ感はとても好みに仕上がりました。

とても美味しいので「もう一切れ…」と思ったのですが、糖質が多くラム酒が効いているので1日1切れが限界のようです…

今回の反省を活かし、来年はもっと美味しいシュトーレンが作れそうです!

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古谷 真知子:家庭料理のコンシェルジュ
試作のための食材費や、子供達が使いやすい調理器具の購入に使わせて頂きます!