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Vol.10 苦悩の意味 × 落胆の中に一筋の光 × 必然の意味


 「美智子さまの超意識」ではじまった3回シリーズのオムニバス、戦争のさ中に生きることがテーマになっていますが、勿論、世界平和や幸福な世界づくりを希求する私たちクリエィターの責務という視点で考えてきました。
 そこには、同時に、「自分はどう生きるか?」と、それを日々の仕事にどう活かすか、何を得たいのかという自分への問いがあり、このnoteで出会った私たちは常に「悩み」「苦しみ」をうちに秘めた存在でもあることから、少しでもその上位概念にいきましょうとの提案です。 
 
 最近、出会って、とても共感・共鳴した文章をご紹介します。

人間が人生の意味は何かと問うに先立って、
  人生のほうが人間に問いを発してきている。
だから人間は、本当は、生きる意味を問い求める必要なんかないのだ。

人間は、人生から問われている存在である。
  人間は生きる意味を求めて人生に問いを発するのではなく、
人生からの問いに答えなくてはならない。
 
そしてその答えは、人生からの具体的な問いかけに対する
  具体的な答えでなくてはならない。
 
  ※ヴィクトール・フランクル:『医師による魂の癒し』諸富祥彦氏翻訳
  彼は、オーストリアの精神科医、心理学者、ホロコースト生還者。  
  代表作は、ナチス強制収容所に収監された経験を描いた「夜と霧」。

【シリーズ ヴィクトール・フランクル】もうだめだと絶望しそうになっても “それでも” 生きる意味はある『夜と霧』著者・精神科医の人生と思想 | こころの時代 | NHK

 今回は、このフランクルの考えをもとに、重要な「人生・仕事」の選択と決定の背景を掘り下げてみましょう。
 
 <私たちは、ここ↓↓↓からクリエイティブの何を学ぶのでしょうか>

1) 「何のために、どのように?」 の先に
  /人生でやってくる 失敗や苦悩や悲しみの意味

 有名な画家ポール・ゴーギャンが、『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』という有名な作品を遺したことを共有するところから、noteを書きはじめました。
 そして、
Why/(どうやったら)人間力は上がるのか?」 
 この問いを、クリエイティブの現場に身を置きながら、深い意味を見出そうと、存在意義(アイデンティティ)の探求も含め、取組んできました。

 一つの答えとして、

 人生でやってくる 自身の失敗や苦悩、悲しみが、
 解決のヒントになっている
 
 この真逆の言葉の意味がようやく解けるところまできました。
 いま、お読みいただいている皆さんの中でも共有できる方々がいらっしゃるテーマではないかと思いますが、言わば「過去から、未来への希望」を探っていたのだと思います。

1) 駄目、だめ、ダメ、、、術(すべ)がない苦悩する本当の意味
  / 一筋の光が指す不思議な人生

 私は、資生堂宣伝部を落ちたことから就職を放棄、欧州バックパッカー旅行に。コンセプトは「30日間の往復旅券と着発ホテル3泊、ユースホステル会員証で、1日10ドル旅行」です。
 その後、25歳で独立しデザイナー人生を歩み始めます。
 早速、クリエィターとしての覚悟(本気度)を迫られるとんでもない分水嶺的な出来事に遭遇します。なす術(すべ)がなく最悪の行動をしてしまいました。
 
 順調に十二支が1周したころ、またまた修行のような仕事人生がはじまり、また、次の1周する頃には、今度は天国のようなご褒美を受けとり、かつ、海外でもクリエィティブする新たなステージを歩むことになります。
 いつしか、船井幸雄先生から、熱海の自宅で、グループ会社の社長を打診していただくまでになりました。普通は、喜んで飛び込むのでしょうけれど、その道は、ぼんやりして、「どうも違う」と感じ、丁重にお断りしました。

このような、
 落胆のなかにも、一筋の光が指し、
 絶頂崩壊兆しという不思議な人生
 
とは、なんでしょうか。
 
舩井幸雄記念館「桐の家」/(株)船井総研創業者

3) 必然の意味が解りかけてきた
   / 人間本来の生き方ができるという考え方

 冒頭にご紹介した「夜と霧」で有名なヴィクトール・フランクルの文章に出会い、納得するとともに、よくいう『天と地がそろった』瞬間を(ガーン!と)かみ締めました。
 
 前回の文章のなかで、人生において、
  「本当の自分と出会いたい」と思っています。
  最近、このように感じる(書かされている)ということは、
  それ(出会えること)を確信する、前ぶれかもしれません。
 
 と、書きました。
 そして、早速、冒頭のフランクルの言葉がやってきました。

 今、それが新しい小宇宙の扉となり、その隙間から無意識のうちに「天地自然の理」が降りそそいできているように感じ、
 人生に問いを発するのではなく、
  人生からの問いに応えなくてはならない
 と思っています。つまり、
  人生で誰もが経験する「四苦八苦」は、啐啄同時にやってくる
   だから、悩むこと、悲しむこと、苦しむことはいらない。
  むしろ、感謝して、楽しんで、無為自然に生きよう!
というような心境です。

 前々回の美智子さまの歌にはじまり、諸先輩クリエィター(監督たち)が、提言してくださった、戦争のさ中に生きることをテーマとした「この世界の片隅に」や「君たちはどう生きるか」の作品と、わたしたちがクリエイティブすることの意味、生きることの意味…。
 それらの作品や、フランクルの文章を通じて、日常のクリエイティブ活動とも相通じる「ほんとうの自分とであう」ことを教えていただいたようなー。

 まもなく「ピンポン」と玄関のチャイムが鳴り、
 「人生の意味の宅配便」 がやってくるような気がしてなりません。
 
 そして、このnoteを書かせていただきながら、自分のこころを推敲し、このような『天と地がそろった、今』を、共感いただける読者の皆さま(おひとりお一人のあなた)と、共振・共鳴して味わっているのだと思います。
 
 とかく、このような文章の続きには、スピリチュアルな世界のお話しになる場合もあるようですが、そうではなく、日常からの視点で、次週もつづきを書き進めたいと思います。
 
 ※前回、宮崎駿監督の作品/「戦争をテーマにした」紹介画像をつくったので、もう一つの余韻を愉しみましょう。

読者の皆さま(おひとりお一人のあなた)も、
 玄関のチャイムが鳴り、「人生の宅配便」 がやってくる!
  さて、その 「箱の中身」 は何でしょうか?
ありがとうございます。
(つづく)


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