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Vol.3 【お題にチャレンジ】/こおり + 先生 +(〇〇〇〇〇)…その心は?


Vol.2では、『使えば上がる』であろう、私たちの脳力について考えてみましたが、今回は、自らにお題を出してそれに答える方法で、皆さんと研鑽していきたい。まずは…

1)私塾から思ってもみない【お題】がでた…学長は、田中優子氏

人間は一生のうちに逢うべき人には必ず逢える、しかも一瞬早すぎず一瞬遅すぎない時に。また、人生に必要なことは、早くもなく、遅くもなく、必要な時に、必要なことがやってくると諸先生方に教えられた。

ある時、日本でも特異な存在の編集学校(学長:田中優子氏/法政大学第19代総長)があるので、問い合わせてみた。

学長曰く『今や日本は「本を読めない人」であふれかえり、政治も経済も教育も落ち込み続けています。自分の都合の良い情報だけ集めても、「知識」を得た自己満足はあるでしょうが、知性にはならないのです。知性とは何か。編集能力と表現力の両方で、知性を鍛え、それがこれからの社会資本になるでしょう。入ってくる無数の情報を私たちは脳の中で日夜編集しています。そのもともと持っている能力は、意識的に取り出して様々な観点から眺め、能動的に働きかけることで、多様かつ深く、力強くなります。それを自分の言葉として紡ぎ出すことによって、自らの知性と思想になります。(中略)「編集」とは、宗教でもなければイデオロギーでもありません。皆さんひとりひとりの能力の扉を開ける「方法」なのです。その方法を身につければ、社会がしかけてくるいかなる罠にも、巻き込まれません。学んだ方法をより深めながら、自分自身を創っていってください。関わりながら自立してください…』と。

早速、その資料を取り寄せたら、〈師範代〉の指南が受けられる「編集チェック」してみませんか?という案内に、早速チャレンジしてみたので実体験を2回に渡って紹介する。「営業と指南」の陰陽であると心得て、3割引きで読んで戴きたい。

2)【お題】に対して、直感的、かつ客観的に頭に浮かんだ物語

・こおり+先生+(海に沈むタヒチ)                       その心は、「北極の氷が解けていますが、先生=指導者のレベルが下がっているのも一因して、南太平洋の海面上昇に繋がり、ゴーギャンが描いた絵『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』という本質を理解しないまま、人間は滅びていくのであろう、か」

・こおり+先生+(あほな社会)                         その心は、「知識というこおり(行李)に閉じこもっている先生か、それとも、後に続く人間たちを、知識というこおり(行李)に閉じこめてしまう先生か、いづれにしても知識偏重の『あほな社会』になりつつある、と」

海面上昇で消える島国(地球環境研究センター 高橋潔)

3)編集ウメ子(仮名)さんという師範代からの指南をご紹介

課題を提出すると指南メールを戴いたのでご紹介する。※著作に気を付けて転載。
こんばんは、大変お待たせしました。2つとも軽やかに挑戦くださいました。「先生」は、とても、とても重要なのでしょう、スジが抜群ですね。まさにこのお題はそこがポイントだったのでした。

「先生」の意味を深く考えてくださったあなたは、基礎力はすでに十分備わっているので、今回は特別に連想を広げるためのヒントをお伝えしていきましょう。

◆かんたんにおさらいしましょう。
これは、物語編集力のチェックです。ここでは「2つのものに別の1つを加え、組み合わせる」というお題を通して、どんな《編集》の方法をもちこめているかみていきます。
あなたがプラスしてくだった、1つ目は、「海に沈むタヒチ」ゴーギャンのあの絵、ですか。なんとも深い意味づけをしてくださいました。ここでは、「先生」=「指導者」ととらえ、気候変動に警鐘を鳴らすシーンとなりました。タヒチという具体性がまたしびれますね。

そして2つ目では「あほな社会」、こちらもあっぱれです。ここでも「こおり」は行李でしたか。うーん、お見事。知識をたんにアタマに詰め込むだけではほんとうの知性があるとはいえませんものね。見立ても込めた社会メッセージの強いものができあがりました。
2つのシーンでイメージが大きく変わりましたね。2つの既存の情報をもとに、新たなイメージを作る手腕、鮮やかでした。

◆ではどうして、「先生」+「こおり」という固定した情報から、2パターンのイメージを作れたのでしょうか。
(つづく/Ver.6へ)

新事業開発プロデューサー 葉坂 廣次

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