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【連載小説①】王神愁位伝 ー第1章 太陽のコウモリー(完)

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空に光り輝く太陽が昇る太陽族領地の中心地、”太陽の心臓”。 そこに構える太陽城の太陽族本部に”とある一本の通報”が入る。 通報者は子供で、通報内容は「お空から太陽が落とし物をした…
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記事一覧

王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第1話

第1話 出航ー 前回 ー ーーーーー ”ジリジリジリ” 雲一つ見当たらない空に、太陽が煌めく…

海雲 大輝
7か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第2話

第2話 小さな通報者ー 前回 ー ーーーーー ”チャポン” 「ーふう。やっぱりこの湖は大きい…

海雲 大輝
7か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第3話

第3話 太陽の落としものー 前回 ー ーーーーー 街から歩いて数分。 街はそこまで広くはなく…

海雲 大輝
7か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第4話

第4話 マダムと少年 ーー前回ーー ーーーーーー 坂上たちは慎重に声のする方に向かうと、…

海雲 大輝
7か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第5話

第5話 目覚め ーー前回ーー ーーーーーー ー真っ暗闇。 何処を見ても真っ暗であり、自分の…

海雲 大輝
7か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第6話

第6話 太陽の医療班 ーー前回ーー ーーーーーー オレンジ髪の少年が盛大にベッドから落ち…

海雲 大輝
7か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第7話

第7話 拾い主 ーー前回ーー ーーーーーー 「・・・騒がしいと思ったら。戻ってましたか、琥樹くん。」 「あ!坂上さん!!」 いつの間にか、カーテンの横にとある男性が立っていた。 スラっとした高身長の体系も特徴的ではあるものの、茶色の艶やかな長髪と、深い水色の瞳はなにより特徴的であった。 肩には、頭に包帯を巻きつけた黒猫がのっかっていた。 「傷だらけですね。任務ご苦労様です。治療は受けましたか?」 「坂上さんまで痛くて怖い治療受けろっていうの・・・?」 涙を流し、坂上

王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第8話

第8話 部長VS隊長ーー前回ーー ーーーーーー ”じーーーーーーーーー・・・。” 幸十が太陽…

海雲 大輝
6か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第9話

第9話 太陽城ーー前回ーー ーーーーーー ”カツン…カツン…カツン” 坂上は幸十の肩を持ち…

海雲 大輝
6か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第10話

第10話 コウモリの洞窟ーー前回ーー ーーーーーー 正門を出ると、何やら怪しい建物が見えて…

海雲 大輝
6か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第11話

第11話 太陽のコウモリたち-1-ーー前回ーー ーーーーーー ”じーーーーーーーーーーーーー…

海雲 大輝
6か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第12話

第12話 太陽のコウモリたち-2-ーー前回ーー ーーーーーー 「おーーーまーーえーーーー!!…

海雲 大輝
6か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第13話

第13話 幸十の望みーー前回ーー ーーーーーー ー雲の宮殿。 そこは、太陽城の外にあるちょ…

海雲 大輝
6か月前
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王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第14話

第14話 コウモリの食堂――前回―― ――――――― その後、幸十は琥樹に手を引かれ、雲の宮殿内の寮に連れていかれた。 明日から太陽族領地北部、シャムス地方に向かうための準備と幸十の寮部屋の案内も兼ねてだった。 雲の宮殿の最上階には、コウモリの隊員たちが暮らす寮がある。 家族がいる者たちは、家に帰ることもあったが、大半はこの寮で寝泊まりすることが多かった。 下の階と同様、寮のある最上階もオレンジ・黄色・青のタイルで壁一面作られており、細く長い廊下の壁には木目調の扉がい