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深夜、堕落したブルーライト、ぼくら勝手に孤独になって輪廻。

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散文詩/自由詩まとめ。
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2019年8月の記事一覧

マイディアキャラクターズ

 
きみが寝ころがる
うえに文字がのる
ごろごろと横を向いたりして
転がるたびに
文字は腹のあたりではねて
いくつか落っこちたりして
文字のうえにきみがのる
きみのうえに文字がのる

文字はつよくて軽いから
きみをつぶすことも
つぶされることもなく
きみをしばることも
しばられることもなく
ただきみと在るので
ぼくは
ただしく文字を飼うきみが好きだったし
そんなきみに飼われる
文字になりたいと思

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真夏のうたの蜃気楼

 
柔い冬よりも暗い秋よりも古い春よりも夏のほうがよほどさみしいってこと、理解しているひとと恋人になりたかった、夏の間だけの恋人、海にも行かない、クーラーの下だけの恋人、扇風機に向かって宇宙人の真似をするわたしを、馬鹿にして笑うだけの恋人、夏の終わりにいなくなる、にゅうどうぐもみたいな、恋人。
 

夏がこわいのはなにもかも輪郭が確かだからで、葉っぱの一枚もきみの影も拾いあげた蝉の抜け殻までわたし

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心臓はいつもガラスケースのなか

‪ 
ハーバリウムのなかのくま‬
(目の合わないこいびと)
風鈴のなかのきんぎょ
(3センチさきにあるほそいゆび)
ブックマークのなかのねこ
(言葉などいらないじかん)
スノードームのなかのとなかい
(この部屋に永遠などなく)

いつかのデートの水族館
きみは小魚の群れを妬む
いっぴきたりともこちらを見ずに
そこが海だと信じているから
きみは小魚の群れの前で
いっぴき残らず食ってやろうと
前世

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恋をさだめたけものの罪は

 
なにが健康でなにが不健康なのかもうわかんなくなっちゃったし、健康なことがほんとうにいいのかも不健康なことがほんとうに悪いのかもわかんなくなっちゃったの、パパ、ママ、あたしキスしたらやっとしぬことができるのかしら。
彼らが生活を営むためにはじめた恋で、わたしは、生活から解放されたい。

 
(思考するどうぶつの美意識はゆがみ)
(曲線のうつくしさを理解できない)
(絵画の前で立ち尽くす)

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誕生日には星がおちて

 
欲しいものはないかと聞かれたので、きょうりゅうのほね、と答えた、きみの、顔を見ないまま。

産まれた日
きょうりゅうはどこにもおらず
きみはたぶんどこかで
這いずっていただろう

きょうりゅうのことなど知らず
にんげんという生き物も知らず
ましてやきみのことなど知らず
博物館の夢だけを見ては
うつつ
母のちちを吸っている
彼女がうらやましかった
ほねはただほねであると
気づかぬ彼女がうらや

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三毛猫は月と恋に落ちて

 
目を合わせてくれないおとこが嫌いだったのは瞳以外にわたしをまともに語ってくれる場所がないからで、誰かの瞳の中以外にわたしをまともに生かしてくれる場所もないからで、そう、おたがいに虚空を見つめて話をしているあいだ、わたしはユウレイってこんな気持ちかしらって思ったりするの。

7秒見つめあえばひとは恋に落ちるらしい、それなら君に憎まれるためには何秒その瞳を奪えばいいんだろう、近所を歩く猫とじっと

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動物たちのパラドックス

 
「僕は生まれたときから動物だよ」
「わたしもですよ」
「それならそのワンピースの中にあるのが真理だよ」
「この中に何が広がっているかなんて、ボタンを外すまでわからないでしょう」
「僕は物理学者になれなかった動物だよ」
「わたしもですよ」

君の袖口の
ほつれた糸
どこまでも伸びていく
罪のあかし
に、絡みつくらせん
ぐちゃぐちゃのコードも
遺伝子ごと盛りつけた
統一性のない食器

不摂生は

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