【映画記録】スーパーサイズ・ミー:ホーリーチキン!
監督自ら養鶏場で鶏を育てるところからヘルシーなファーストフード店の運営をするまでのドキュメンタリー映画だ。
ヘルシーとファーストフードという矛盾している要素が成り立つからくりを知ることが出来る。
フライドチキンに焼き目をいれるとヘルシーに見えるということで、実際に焼いて焼き目を着けるのではなく、手書きで付けていたのは驚いた。
なんだか詐欺にあっている気分である。
鶏を放し飼いで育っているというと聞こえがいいので、実践しようと思い放し飼いの基準を調べると選択的的に外に行ける環境を作ればいいだけだった。
監督は鶏を育てる建物からほんの少し外に出られる柵を作った。
それだけで放し飼いで育てた鶏として販売することが出来る。
放し飼いの定義はガバガバだった。
今の鶏は6週間という短い期間で出荷出来るようになっていて、身体の成長速度に身体の様々な部分がついていけない。
自身の体重に脚が耐えられず歩移動することが困難なものや付け根が折れてしまい立てなくなるものもいた。
鶏が心臓発作を起こして死ぬものが出始めればそれは順調に育っていることらしい。
心臓発作で天に脚をピンと伸ばしながら死んでいる鶏が何羽か映るのだが、本当にショッキングな映像だった。
また、養鶏産業の闇も見ることが出来る。
養鶏産業は大きな企業が養鶏場を支配するという構図になっており、養鶏家は設備機器を無理矢理買わされたりして、借金を作らされ、企業に常に搾取され続ける。
養鶏を他人に勧めるかという監督の問いかけに、勧めない。こんな生活をして欲しくない。と涙を流しながら答える養鶏家を観て私も涙が出そうだった。
お店の広告をどのように打っていくかという部分は、色の使い方や書体の選び方などを知ることが出来て面白かった。
このように私達消費者は広告に踊らされているのかと知ることが出来た笑
コミカルなシーンが多く笑えるが、養鶏産業や鶏の飼育環境においては胸が締め付けられた。
私は普段ファーストフードで鶏肉を食べるし、スーパーでは安い鶏肉を買っているので他人事ではないと思った。
しかし、安い鶏肉が我が家のタンパク質の唯一の栄養源というところでもあるので、これからどうしようかというところである。
食というのは人間が生きていくうえで泣くてはならないものなので、どのように向き合うべきなのか考えさせられる作品だと思った。
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