日本怪談集妖怪篇〈上〉
日本の妖怪が好きなら、本書を読み逃してはいけません。
日本の妖怪について、コンパクトに、わかりやすく、解説した本です。
原著は、昭和五十六年(一九八一年)に出たものです。
それが、平成の世、二〇〇四年に、出版社を変えて、再版されました。
原著の刊行当時は、「口裂け女」の流行が、記憶に新しい頃でした。
しかし、本書では、そのような現代妖怪は、ほとんど扱われていません。唯一の例外が、ツチノコです。
あとは、河童、ザシキワラシ、一つ目小僧など、伝統的な妖怪が紹介されています。
本書には、「実際に妖怪に遭遇した(と、信じられている)」具体例が、たくさん載っています。妖怪の資料として、貴重ですね(^^)
本書は、上下巻の上巻です。ぜひ、下巻のほうもどうぞ。
以下に、本書の目次を書いておきますね。
はじめに
第一章 路上に出没する妖怪
〔解説〕 股くぐり ノブスマ ツチノコ
一 足にまつわりつく化け物
二 ぶきみな仔豚の群
三 再度の怪
四 頭上の怪・ノブスマ
五 見越入道
六 頬撫【ほおなで】
第二章 家の中の化け物
〔解説〕 空想上の化け物 ザシキワラシ 産怪
一 ザシキワラシ
二 赤子の怪
第三章 河童
〔解説〕 河童の実在 葦平【あしへい】の河童 信仰の対象としての河童
一 河童
二 エンコウとガータロー
第四章 山童【やまわろ】とその他の童怪
〔解説〕 怪音の主【ぬし】 山童とタブー
一 山童
二 その他の童怪
第五章 ぶきみな化け物
〔解説〕 ロクロッ首 一つ目小僧 一本ダタラ 海坊主
一 ロクロッ首
二 一つ目小僧
三 大入道
四 海坊主
五 牛鬼
第六章 ユーモラスなケモノたち
〔解説〕 化ける狐 化かす狐 憑く狐
タヌキ・ムジナ・イタチ
一 キツネ
二 タヌキとムジナ
三 イタチとカワウソ
第七章 恐ろしい動物の怪
〔解説〕 化け猫 狒々【ひひ】と猩々【しょうじょう】 蟇【がま】と蜘蛛【くも】
一 化け猫
二 狒々と猩々
三 蟇と蜘蛛
索引