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太陽の木の枝―ジプシーのむかしばなし


太陽の木の枝―ジプシーのむかしばなし

 ジプシーと呼ばれる、ヨーロッパの少数民族の民話を集めた本です。
 本書では、ジプシーと呼ばれていますが、最近では、ロマ民族と呼ばれることが多いです。ジプシーという言葉には、差別的な響きがあるということで。

 本書は、ポーランドのロマ民族に伝わる民話を、ポーランドのロマ民族学者、イェジー・フィツォフスキさんが、語り直したものです。ですから、フィツォフスキさんの「著」ではなくて、「再話」となっています。

 全部で、二十編ほどの民話が、収められています。
 どのお話も、やさしい文章で書かれています。とても読みやすいです(^^)
 小学校の高学年以上なら、問題なく読めるでしょう。

 堀内誠一さんの挿絵が、美しいです。
 そもそも、挿絵がなくても、民話自体が、とても色彩豊かで、美しいのですね。ロマ民族は、なんと、きらやかな想像力にあふれた人たちだろうと思います。

 ほぼすべての民話が、ハッピーエンドに終わります。良いことをした人は、苦労しても、ちゃんと報われることになっています。おかげで、読むと、ほっこりします(^^)

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

おはなしのまえのおはなし

太陽のおかあさん
月はなぜふとったりやせたりするか
インゲン豆のきらいなアンドルシ
太陽の木の枝
バラの花とバイオリンひき
なんでも見える鏡
漁師とウルマとチャラーナ
ジプシーとあかいヘビ
白いシカ
十二頭の馬とうき島【しま】のむすめ
ジプシーと九羽のカラス
きりの国の王女
ひつじかいのバクレングロ
雨ごいの名人
七人の兄弟と悪魔
魔法の小鳥
すてられた子どもたち
悪魔をだましたジプシー
太陽の王の三本の金髪
魔法の箱
ヒキガエルとまずしいやもめ

あとがき



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