海の神話 (沖国大ブックレット)
水や海に関わる、日本と世界の神話を、解説した本です。
とはいえ、ブックレットの名のとおり、薄い冊子です。世界の神話を、すべて網羅しているわけではありません。
主に、日本の沖縄の海の神話と、ヨーロッパの海の神話を取り上げています。他に、インド、エジプト、メソポタミア、モンゴルなどの神話が、紹介されています。
一つ一つの神話は、それほど詳しく紹介されてはいません。本書は、海の神話を詳しく知るための、最初のきっかけになる本でしょう。
本書の神話を読むと、「世界の始まりに、海があった」とする神話が、とても多いことに気づきます。生命の始まりが海であることを、昔の人も、何となく感じていたのでしょうか。
本書は、沖縄国際大学という大学で開かれたシンポジウムの内容を、まとめたものです。
以下に、本書の目次を書いておきますね。
沖縄と世界の海の神話 吉田 敦彦
水の惑星・地球
母神としてのヴィーナス像
母神信仰と洞窟画との関わり
生命の源・水
水に始まる、世界のさまざまな創世神話
西洋の海の神話と神話学 フィリップ・ワルテル 翻訳・篠田知和基【しのだ ちわき】
はじめに
海とその名前(地形学的神話)
海のはじまりの神話(創世記的神話)
海の要素(起源説明神話)
海上の神話、航海と遍歴(イニシエーションの神話)
海洋地理学(メシア的神話)
海底(黙示録的神話その他)
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?