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源氏物語「若紫巻」を読む
また今回も源氏物語シリーズ。やっとのことで「若紫巻」。
やはり、「若紫巻」といえば紫の上との出会いの場面が印象的だろう。高校の国語の授業でも習うことが多い。私は「雀の子を犬君が逃がしつる、伏籠の中に籠めたりつるものを」の言葉が印象的で、この言葉はしっかり暗記できてしまっていた。高校の時は、特に好きだったようなこともないが、語呂がよかったのかもしれない。
また今回も情景描写を紹介する。
明けゆく空はいといたう霞みて、山の鳥どもそこはかとなく囀りあひたり。名も知らぬ木草の花どもいろいろに散りまじり、錦を敷けると見ゆるに、鹿のたたずみ歩くもめづらしく見たまふに、なやましさも紛れはてぬ。
訳を読まずともその美しさは何となく伝わる。「名も知らぬ木草ども」という描写によって、引きの視点からの画を想像し(視覚)、空の霞による冷えの体感、鳥の鳴く声の聴覚と、様々な感覚を呼び起こすことができた。
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実はこの後、「末摘花巻」についても書く予定なので、今回の記事はここまでにしておこうという言い訳で、次第に文章が短くなっている。
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