源氏物語「賢木巻」を読む
よし。着実に書き進めている。この調子。
今回は「賢木巻」。この巻では、ちょうど季節が秋に移り変わっていったので、秋の描写を中心に紹介したい。
紅葉やうやう色づきわたりて、秋の野のいとなまめきたるなど見たまひて、古里も忘れぬべく思さる。
古里とは都のことを指すが、やはり紅葉を見るとそんなことも忘れたいと思うのは、現代の人とも変わらない感覚だろう。また次も秋の情景ならではであろう。
山づとに持たせたまへりし紅葉、御前のに御覧じくらぶれば、ことに染めましける露の心も見過ぐしがたう、おぼつかなさも人わろきまでおぼえたまへば、ただおほかたにて宮に参らせたまふ。
衝撃の「山のみやげにお持ち帰りになった紅葉」。衝撃のお土産。と思ったが、思い返せば秋の京都に行った際、紅葉を拾って御朱印帳に挟み、持ち帰った。そうだったそうだった。私もしているか。
このままぬるっと記事を終えたいところ。