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よりよく生きるのに必要なのは、お金よりまず「睡眠」と気づく。
数年前から、夜中の1時過ぎに目が覚めると、明け方まで眠れない中途覚醒に悩んだ。
複雑な問題を抱えていて、考え事がいつも抜けなかった。
一時期、不本意ながら薬に頼ったこともあった。しかしあまりの苦しみに、今度こそ生活を本気で見直そうと思った。
睡眠に関する書物を10冊ほど読み、素直に実行したところ、かなり改善した。
それどころか、質の良い睡眠を守ることで、多くの良い状況がもたらされた。
朝から爽快な気分でいられる。
判断力の向上。美肌。抜け毛の減少。
重いPMSの消失。
良好な人間関係。前向きな思考。
家計改善。
ストイックに記録更新を求めてランニングすることも、無くなった。
フルマラソンは4時間切りを目指すよりも、今は瞑想の目的で楽しむ。心が軽い。
長距離走ったからいいやと、ドカ食いするなんてことも無い。
スウィーツやお酒を買う量が減り、婦人科の漢方薬は要らなくなった。
娘にはいつも、「命の母、ちゃんと飲んでる?アレは家庭の命なんだから!」と、からかわれていた。
(よほど怖い顔していたのだろうな。ごめんね。
知的障害とわかるまで苦しんだ娘なのに、
底抜けに明るく育ってくれてありがたい。)
医療費が掛からない。風邪すらひかない。
スキンケアは、どこでも買えるロート製薬の最小限ので充分。
夜は肌断食をする日もある。引き算美容で、肌本来のもつ力を発揮する。睡眠ありきの美容法と思う。お肌はモチモチだし、目元のシワが気にならなくなった。
高いスキンケアをしていた20代の頃の方が、カサついて、粉をふいてたっけ。
嗜好品の量が減った分、出費だけではなく、ゴミも少ない。
気分に流されての買い物も減った。
心穏やかになり、不満を夫にぶつけることも少なくなった。家計の見直しをする余裕ができ、出費が減ったので、私の仕事を減らすことも叶った。
レジャーや交際のあり方を見直すにも至った。
人とのお付き合いは、程よい距離感がわかった。早めに切り上げるのがスマートだ。
手帳のスケジュールをパンパンに埋めることより、余白を作る。起きている時間や会う人の数は減ったのに、暮らしの質は格段に上がった。
私の時間を生きているからだ。
分厚いビジネス手帳はやめて、今は100円の薄型に。
重たい鎧を脱ぎ捨てたようで、なんと身軽なこと。
睡眠の質を高める為に、私が変えた習慣とは。
・コーヒーは午前のみ、週3程度。
・ワインを飲む日はお昼〜夕方、ゆっくり1杯
・基本は19時〜飲食しない
・20時〜家事しない
・夜のテレビやスマホ、メールは控える
・家族と大事な話をするなら、日中に
・21時半には、後は眠るだけの状態にする
・ネガは書き切り、読み返さずに破り捨てる
自分だけをいたわり、夜はリラックスする時間に。
家族はそれぞれに個室で寝る。
とても贅沢なことと思う。感謝の念で溢れる。
たとえ途中で目が醒めても、目を閉じているだけで身体が休まっていると思うと、気が楽だ。
8時間は横たわって休息している。
若い頃は、0時を回っても好きなことをしていた。お酒もたくさん飲んだ。
母と夫が超ショートスリーパー。4時間睡眠でも元気過ぎる人なので、それが普通だと思い込んで、合わせてつきあった。
私の身体は違うのだし、あの二人にも無理がありそうだと気づいたのは、40代になってからだった。
イライラしたり悲しくなったかと思えば、ハイテンションになるのは、明らかに睡眠不足のせいだった。
食生活は気をつけているつもりで、添加物の少ない食材で手作りを心掛けていた。
「だからこのぐらいの嗜好品は大丈夫だろう」と油断もあった。カフェインの摂りすぎ、飲酒、甘いお菓子とパンによっても、人生を回していた。なんて恐ろしい。
更年期?いや、ただの睡眠負債だ。
48歳だけれど、今はそんな症状、一つも見当たらないのだから。
何が適しているかは、人それぞれだから
自分に合う方法を本気で試すしかないと思う。
それに気づけて、人生が変わった。
今日がいちばん若く、いちばん幸せになれる日だと思いながら生きている。