#日記
日記 2024.4.29
数値がリアルタイムでグラフ化され、数秒おきに更新される。
それは実体世界の何かの観測結果を示しているのだけど、表示されるのは数学Iのテストの問題用紙みたいな、シンプルな白と黒の画面。繰り広げられる微妙な変化に、規則性や意味を見出そうとしたけど、ほんの1日見ただけでは全く何もわからない。
そのまま新しい1日が終わった。
無力さを感じた。
池の鯉を眺めているのとほとんど変わらなかったなぁ、
ダンゴムシの死んだ部屋。
3月9日。
自分の部屋で掃除機をかけていたら、床の真ん中に黒くころころしたものが落ちていた。近眼なので最初はよく分からなかった。床に頬をつけるほど屈んで、やっと、それがダンゴムシの丸まったやつだと分かった。虫は苦手じゃない。指先でつついてみた。動くようなら窓から外に出してやろうと思っていた。でも動かなかった。
スマホで軽く調べたら「ダンゴムシはよく物陰にいて、乾燥に弱く、湿った土を好む」
音で耳を塞いでいただけだった。
ゲームのBGMを切るようにした。
作業中に音楽かけるのをやめた。
散歩にイヤホンを持っていかなくなった。
寝る前に聴くでもないのにラジオつけるクセやめた。
音の無い時間を増やすために。
自分の考えは独り言のように声として頭の中を流れている。だから自分の声を聴きたいときも、周りは静かな方がいい。
一定のリズムを刻み続ける音楽にはつい、乗せられてしまうものだなと思う。出来上がった他人の
雑記 2020.4.24
5秒以上記憶が保てない身になったら、同じ杭の周りをぐるぐる回るだけでも毎分新しい発見ができる充実した人生を送れるようになる。
「毎夜同じメンツで飲んで、同じような話をして、次の朝には何も覚えていなかった」
「あの人ツイッターでいっつも同じ話してる、まるで初めて思いついたみたいに」
話は自分で忘れるから再び話したくなるんだ。
記憶してるものを再び話す必要はない。
5秒前にした話を覚えられ
雑記 2019.03.04
「今居るのは今の自分だけで、過去の自分は今の自分にとっては他人と同じだよ」
と告げて、泣いて縋る過去の自分を振り払うイメージ。
心苦しい。
置き去りにされた過去の自分が、寂しさを押し殺した表情をして、それから背を向けて、とぼとぼと闇に飲まれて行ってしまうのではないかという気がしてくる。
それは決定的な離別。
「君の命は救えない」と宣告してしまったような罪悪感。
けど冷静に考えたらそうはならな