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脂質もダイエットには必要です

油のブームが始まって久しいですね。

これを読んでくれているあなたは、すでに油の良し悪しについてご存知かと思いますが、スーパーに行ってみると、種類豊富なあぶらがあります。

オリーブオイルやえごま油、その他たくさん。

そして、結局どの油を買えばいいのかわからなくなってしまったりすることもありますね。

今回はそんな、あぶら=脂質の話です。

糖質制限の普及により、ダイエットといえば糖質を制限して脂質を摂取するという考え方がメジャーになってきました。

しかしどんな脂質を取ればいいかについてはよくわからない、という人も多く
「とりあえず肉を食べよう」
「オリーブオイルが健康に良いらしいから、それだけ取っていればいい」
と考えている人もいることでしょう。

今回はあぶらについて話していきますので、より深くあぶらの知識を身に付けて、健康になっていきましょう。

脂質は太らない、は誤り

まずは、脂質は太らないは誤りであるというテーマでお話します。

あなたは脂質はいくらとっても太らないという思い込みを持っていないでしょうか?

かつては脂質は悪だとされていて、脂質は取れば取るほど太るんだと言われていましたね。

そしてその反動で糖質制限ブームが起こり、糖質が脂肪に変わるんだから脂質はどれだけ摂っても大丈夫なんだという理論が広まりました。

しかしもちろん過剰にとって良いものなんて存在しません。

基本的には脂質であったとしてもたとえばサラダ油ばかりを摂ったり、肉の脂身を食べ過ぎたりするなど、特定の脂質ばかりに偏ってしまうと肥満につながってしまうことがわかっています。

だからといって脂質を全くとらないというのもいい選択ではありません。
脂質は身体を動かすエネルギーになるほか、私たちの体の中にある約37兆個の細胞の膜を作ってもいるのです。

脂質には大きく分けて油と脂の2種類があります。

どちらも油ですが、その特徴と原料は異なり、常温で固体が脂、液体のは油です。

常温で固体の脂に多く含まれているのが飽和脂肪酸と呼ばれるもので、液体の油に含まれているのが不飽和脂肪酸です。

この2者で、より太りやすい油というのが脂、逆に油は太りにくいと言えます。

同じ量の脂質を摂っていたとしても、どんな油をとっているかで太りやすさが変わってくるということです。

オメガ〇系脂肪酸について


さてここで、オメガ〇脂肪酸についても触れておくことにします。

よくオメガ3脂肪酸とかオメガ9脂肪酸という言葉を聞きますよね。

これは先ほど説明した油~不飽和脂肪酸~を特徴の違いから種類分けした呼び名なんです。基本的にはオメガ3系オメガ6系オメガ9系の3つに分けることができます。

オメガ9系の脂肪酸というのは体内でつくることができるのに対し、オメガ3系の脂肪酸とオメガ6系の脂肪酸というのは体内で合成することができません。

だからと言って、体内で作ることができないオメガ3系とオメガ6系をたくさん摂取すればいいか、というとそういうわけではありません。

オメガ3系とオメガ6系は、同じ多価不飽和脂肪酸というくくりなんですが、相反する作用を持っています。

簡単に言うと、オメガ3系は細胞の膜細胞膜を柔らかくするのに対し、オメガ6系は細胞膜を固くします。

これは柔らかいとかかたいとか、どちらが良いというわけではなくて、どちらかに偏ってしまうと細胞膜のバランスが崩れてしまうというわけです。

つまりどちらが一方を大量に摂ればいいというわけではなく、オメガ3とオメガ6をバランスよく摂ることが大切なんです。

とはいえ世の中にはオメガ3系に比べてオメガ6系を含む油が圧倒的に多く、現代人というのは極端にオメガ6系に偏った食生活になっています。

そのためオメガ3系の脂肪が健康にいいとよく言われているわけです。

また、脂質全体にいえることですが、3大栄養素のうち糖質やタンパク質が1g あたり約4キロカロリーなのに対し、脂質の場合は1グラムあたり9キロカロリーです。

つまり同じ量を摂取すると脂質は糖質やタンパク質の倍以上のカロリーを摂ってしまうということになります。

ですから、脂質を摂りすぎればエネルギーとして消費できなかった分だけ体脂肪が増えてしまうということを覚えておきましょう。

1日の脂質摂取量は?そしてどんな油を摂ればいいか?


ではいったいどのぐらい1日で油を摂取したらいいのでしょうか。

1日に必要な脂質の量は成人男性で53g から93g、成人女性で44g から80g となっています。

結構多く感じるのではないでしょうか?

しかし脂質はサラダ油や肉の油などを一目で油と分かるものばかりではなく、いろんな油に隠れて入っているので、知らないうちに脂質の量オーバーしている場合が多いです。

意識的に油を抑え気味にするくらいがちょうどいいと言えます。

それでは次に、どのような油をとるべきかについて見ていきたいと思います。

結論を言うと、オメガ3系の脂肪酸を重点的に摂るべきであり、その中でも、アマニ油やエゴマ油を積極的に摂取したほうがよいでしょう。

ですがアマニ油やエゴマ油に含まれているオメガ3系脂肪酸はアルファリノレン酸というものであり、体内で実際にEPAやDHAに変換されて使われるのは10%~15%程度と言われています。

つまりEPA やDHAを直接摂ることができる魚よりは効率が落ちてしまうと考えられます。

とはいえ吸収や代謝の過程など、まだ分かっていないこともあります。

実際の食事で気軽に取り入れやすいのはアマニ油やエゴマ油ですので、魚油もエゴマ油もアマニ油もバランスよく摂取しておくといいでしょう。

オメガ3系の油にも欠点があります。

それは加熱調理にはあまり向いていないということです。

健康効果の高いオメガ3系脂肪酸は熱に弱く、極めて酸化しやすい油です。

もちろん5分程度の短時間の加熱調理であれば、オメガ3系を使用しても問題ありません、が、長時間の加熱調理などには向いていないです。

ですから料理によってはオメガ3系を使わない方が良いものも出てきてしまいます。

そんな加熱調理のときには、オリーブオイルを取り入れていただくのをお勧めします。

オリーブオイルに含まれているオメガ9系の脂肪酸は融点が高いため、オメガ6型の脂肪酸に比べても酸化しにくい油と言われています。

このようにそれぞれの油の長所をしっかりと把握し、適材適所で使い分けるということが大切です。

まとめ


まとめますと、加熱調理用のオリーブオイルと普段使い用のアマニ油、そして定期的に魚を食べることで魚油を摂取する、これが油の攻略法なんです。

さらに追加でもう一つ覚えておきたいこととしては、バターやラードといった動物性脂肪も加熱料理には適しているということがあります。

オリーブオイルの風味が苦手、という方もいると思いますので、そういった方はぜひこの飽和脂肪酸を試してみていただきたいと思います。

ただし、飽和脂肪酸は過剰に摂取した場合、体脂肪に変化して肥満の一番の原因となってしまうため摂りすぎには十分注意してください。

ぜひこれまで脂質に関してあまり考えてこなかったなぁという人は、再度このnoteを読んでいただいて、油についての知識を深めていってください。

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