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映画・新海作品「すずめの戸締まり」と「君の名は。」キャラの強さが伝わってくる
すずめの戸締まりが終映した。かなり面白く、4回は観たと思う。終映上映にもいったし、久しぶりに2回以上同じ映画を観た。印象的な映画だし、映像もきれいだ。
ロードムービー映画でコロコロ場面が変わるのが面白かったし、その先々でいい人、優しい人に出会うのが嬉しかった。現実だとなかなかないし。
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映画だからと予定調和じゃんといいたいが、物語の後半はつらいから結構キツイ。サイショは日常を描くのだが、最後は過酷な現実にも向き合う。
新海作品は映像も素晴らしいが、キャラの強さがいい。すずめのフィジカルや精神力、君の名は。では、三葉の恋と覚悟が印象的である。しかし、二人は真逆な印象である。
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すずめは前向きで、しかし、死生観が過去の体験から特殊となっている。常に前向きなのはその影響だが、それが物語を解決に導いていく。
逆に三葉は、引っ込み気味で、言いたいことは、瀧にしか言えない。大人になっても、強気ではなく物静かな印象なので、か弱さが伝わる。
キャラが強ければ物語を補強し、その行動にこころが打たれる。
キャラの行動がイメージとして残るのだが、それはSF要素にも支えられる。
観た後に色々と考えさせられるのが特徴の作品に思える。