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映画『ルックバック』感想 藤野、京本と漫画、風景画と漫画家とアシスタント
■藤野、京本と漫画、風景画と漫画家とアシスタント
◯2回観ました。藤野と京本が絵に対する想いの強さを感じました。その発露が違っていて、藤野は漫画、京本は風景画です。だからこそ、漫画連載の時期で二人は保つを分かつのですが絵に対する想いは同じ。漫画が題材ですが、絵に対する真摯な想いも感じます。
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◯藤野は京本がいなくなると、アシスタントに背景を依頼しますが、かなりの頻度で辞めていることが分かります。背景は京本という想いがあると思いますし、惨劇の時にすぐさま連絡を取ろうとしていました。京本も藤野の連載漫画を全巻もっていて、もしかしたら、漫画家として再結成を予定していたのかもしれません。
■藤野はなぜアシスタントを次々と変えたのか?
◯個人的に、京本が帰ってきてまた一緒に漫画を描きたかったと思う。アシスタントに対して、藤野が描きたいことをもっと考えてとか言って自分のやりたいことを汲み取る人が欲しかったということだろうなあと。藤野の中では京本とまた一緒にしたい想いはあっだろうし、就職できなかった場合にアシスタント、もしくは漫画担当としてまたまた名前を併記したかったかもしれない。
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◯京本のラインをまだ残しているのを見ると、連絡はとっていただろうし、藤野としてはまたコンビを組むようにそれとなく話していたかもしれない。鑑賞者の想像ではあるが。京本は亡くなってしまったが、それを受け止め、ラストの一日中漫画を描くシーンに繋がる。藤野の京本への想いの深さ、大学生のときにも運命の出会い方があったのかと思うと、二人の絆というか深い関係が見える。
■なぜ劇場に行く人が多いのか?
◯劇場に行くとすごく人気で驚いた。予約を見ても座席がかなりされていて、舞台挨拶もかなりの盛況ぶりの様子。ルックバックが終了する時間になると人が流れ出して、否が応でも人気を実感する。特典の緑ブックを持っている人が多くて、特典の効果よりも何を観たかを判別するアイテムになっているように思う。口コミで広がったと思う。そこまで大々的には広告されている印象がなかったからだ。物語の良さを示している。
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◯人気ってなにで火がつくか分からない。元々話題にはなっていた漫画で、映画化されて観たい人実際に多かった。ただ、人気が数週間続いているからリピーターか多くいるのだろう。面白い話だし、共感できる部分もある。観る人が思う挫折や成功がリアルに描かれているから観ていて感動したり、怒りを覚えたりする。物語の面白さが60分に詰まっており、リアルさもあるために人気があるのかもしれない。
■漫画
◯すごく印象に残った。ラストのただひたすらに机に向かう藤野が。京本の死後、色んな葛藤があったはずだが、漫画に向かい合う姿勢が記憶に残る。仕事をする意味は分からない。京本を一時的に忘れるためか、京本がいたから描けた漫画に向き合うためか、京本を思い出していたのかは読み取れない。ただ、エンディングにおけるひたすらと漫画を描く背中を映すのはインパクトが大きかった。
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