奥が深いわ〜オトナのものの言い方。
高校生の頃。
ちょっと大人っぽい友人と話をしていた時のこと。
「バイト先のAさんと話すとなんだか柔らかな印象を受けるけど何でだろうって思ってたらね、相槌を"はい"じゃなくて"えぇ"って言ってることに気づいたのよ。」
と、宝物を発見したような顔をして彼女が言った。
当時の私は"はい"じゃなくて"えぇ"が良いのかなんだかよく分からなかったけど、
発する言葉によって人に与える印象というのが変わってくるんだなぁと思った。
すっかり大人になった今。
誰かに物事を伝えるとき、ふとその時の話を思い出す。
発する言葉によって人に与える印象というのが変わってくるのなら、
その印象が良いに越したことはない。
良く思われたいのは、好きな人や嫌われたくない人。
大人になるとそれにビジネス上の人が加わる。
「いつもお世話になります。」
「お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。」
これは社会人になってから知った言いまわし。
さりげなくお願いしたい時に使う「〜してもらえれば嬉しいです。」
も、大人になってから知った言葉。
何かお願いしたい時は。
こちらの要求をストレートに言うより、相手のこと気遣いつつ伝えられたらな〜と思う。
...と、書いたものの。
私は結構ストレートに物事を伝えてしまうので...反省。
伝えづらいこととか、何かを断る時とかは。
なるべくポジティブな言葉を選ぶようにしているつもり。
特にネガティブなことを伝える時は、必ず最後にポジティブな言葉を添えるようにする。
「その日は〇〇の予定があり不参加でお願いします。誘ってもらって嬉しかったです。また次回よろしくお願いします。」
「せっかくのお話しですが、今回は〇〇のためお断りさせていただきます。また何かありましたらお声掛けください。」
「残念ですが〇〇ということになりました。でも〇〇できてよかったです。またご一緒に〇〇できる日を楽しみにしています。」
とか、ざっくりとこんな感じで。
でも、良く思われたいとか印象良くしたいからといって、
心から思っていないことを伝えると案外相手に伝わるものなのよね〜。
だから、自分が本当に思っていることを伝えねばと思う。
相手のこと気遣いつつ自分が本当に思っていることを伝える。
そんなオトナのものの言い方。
できるようになりたいなぁ。
先日の母と通っている体操教室での話。
コロナ対策のため開きっぱなしの出入り口扉の前で柔軟体操をしていたAさん。
後から来たBさんが「扉の前で体操をしたら災害時に邪魔よ」と言った。
近くにいた私は「あぁ、それもそうよね〜」となんとなく見ていたけど。
Bさんは物事をはっきり言うサバサバ系のおばさま。
いつもな感じなので、その日のことはすっかり忘れていた。
ずいぶん経ったある日。
Aさんから「あの日のBさんのものの言い方にすごくショックを受けて、しばらく眠れなかった」と聞いた。
「扉の前で体操をしたら災害時に邪魔」は本当のことだけれど、
わざとじゃなくそこで体操をしていたBさんは責められていると感じたのか〜と少し驚いた。
どういうものの言い方なら良かったんだろう。
「扉の前は災害時に通れるように空けておいた方がいいよ」とか?
「ちょっと柔軟体操中にごめんね〜災害時用に扉の前は空けててね」とか?
人生のベテランのおばさまたちもなかなか上手くいかない。
奥が深いわ〜オトナのものの言い方。
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