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日常の「イライラ」がデザインの出発点
村田智明著『バグトリデザイン 事例で学ぶ「行為のデザイン」』を読んだ。
日常に潜む「バグ」をハックすることの重要性を語る本だった。
この本を手に取ろうと思った理由は、以下の3つ。
バグをハックして、問題解決に挑戦したい
そもそも「バグ」とは何かを深く理解したい
バグの解決策を知り、それを日常生活に活かしたい
解決策が出てくるような本ではなかったけど読み応えがあった。
普通に読んでいて心地がよい。
日常の中にある「言われてみればたしかにあれっておかしいよな」と
ある種の日常的なバグ通して気づかせてくれる。
イノベーションなんて難しいこと言われるが短く定義すれば
【あ、たしかに!言われて見れば!】である。
まず、バグとは「行為が阻まれる事象」と定義されている。
行為が思うように進まず、苛立ちや不便さを感じる瞬間——これこそが「バグ」です。著者は、これらのバグは日常に散りばめられており、我々が気づかないうちに蓄積されていると指摘する。
例えばこれ
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大多数の人は上着から脱いでからパンツを脱ぐ。
つまり先に上着を掛けるのでパンツが掛けにくくて仕方がない。
中にねじり入れるか上着を一度ハンガーから取る必要がある。
言われて見ればのデザインと行動のバグ。
次にこれ
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もう 言いたいことがわかるだろう。
どれか分からんて。
一回で成功したことそういやないや。
刺さってる思いきや180度逆でカチッとならない。
なんやこのデザインは!!
書きながら腹立ってきた。
身の回りにはまだまだバグがある。
それに気づかせてくれた。
言語化されずスルーされるバグ。
これはある種のチャンスとも捉えられる。
この本を読むことで、「小さな不便」こそがデザインの問題であり、
改善の余地があることに気づかされた。
この世はまだまだ不完全でそれがまた愛しい。
このバグはあえて日常の中に隠されており試されているのかもしれない。
隠れミッキー的な感じで隠れバグ。
言語化されずに隠れているバグを見つけてやりたい。
それには観察力と言語化能力が必要である。
まずはこの本の感想文を書いて言語化能力を鍛えるところから始めようと思った。
イライラがデザインの出発点である。
これは人生でも言えるかもしれない。